2007年6月の日記

by tom tanabe                                                 マグパイへ戻る


2007年6月27日

日本からのニュースを見ると年金問題ばかりですが、何だか今度の総選挙の結果にまで大きく影響しそうだとか。
ずさんな年金管理って、最近始まったわけでもないのですが、とりあえず現政府与党が責任追及されるということか。

で、ふと僕の国民年金はどうなっているのか気になったんですよね。
僕は生涯「組織」というものに属さないで生きてきたわけだが、大学を卒業して1974年に日本を出るまでの間、一応「自営業」という形で収入を得ていた。
大学在籍中に親の元を出て、短い期間一人暮らしをし、女房と知り合って「同棲」を始めた。
3度ほど住所を変えたのだが、最後に住んだ六本木の時に初めて田園調布のある大田区から、六本木の港区の区役所に住所変更を届け出た。

今からもう40年近くも前のことなのでどういったいきさつかはよく覚えていいないが、六本木で住所登録をしたためか港区から国民年金の支払いを促す手紙が舞い込んだ。
これが僕にとって国民年金と関わった最初です。
僕も結構いい加減に生きていたので、自営業でもあり支払いはすぐにはしなかった記憶があります。 ところが支払い催促の通知は相変わらず来るし、その額は増え続けるので、無視するわけにもいかず払い始めた。

1974年に六本木からロンドンに移り住んだためにそこからの支払いは途切れてしまった。(と、思っていた)
港区の区役所に転出届も出していなかったし、全くそのままだった。
ところがロンドンに住み始めて数年してから僕の親父がロンドンに遊びに来た時に、僕の代わりに年金を払い続けている事を知った。

僕はビックリして日本に住んでいないのになぜそんな事をするのかと親父に言ったら、「一生外国暮らしを続けるわけでもないだろうし、将来日本に戻って年金を受け取れる年齢になった時に困るから、代わりに払ってやっている」と言われた。
今考えてみると何とも親切な親だったわけだが、僕は感謝するどころか、「何ともったいない事を」と不満そうにしていた。

せっかく払ってやっているのに不満そうにしていたためか、またはいつまで経っても僕が日本に帰ってくる様子が無いので親父は僕のための年金の支払いをその後何年かしてから止めてしまった。
止めたのが僕がオーストラリアに移ってきてからだったのか、その前だったのかも親父から聞いたことが無かった。

だいたい僕は自分の年金手帳さえどこに有るのかも知らなかったのだが、何と一昨年この家に引っ越す時に親父の遺品を整理していたら出てきたんですよね。
見ると発効は大田区で記入してある住所は田園調布になっている。
その年金手帳を見つけた時に、自分もそろそろ年金をもらえる年齢に近づいてきたと感慨深く感じたものです。

しかし父は支払いを止めてしまっていたはずだし、まして僕は日本に住みに帰るつもりも無いのでその手帳が出てきても、日本の年金をいただくつもりは無く、その年金手帳も他の書類と一緒に仕舞い込んでしまった。

しかし今回の日本の一連のニュースを見ていると、実際に我が父が僕のために何年間支払いを続けていたのか判るらしい事を知った。
ですから今度の9月の日本行きの時にはこの年金手帳を持参して調べてもらおうと。
今から足りない分(かけていなかった年数)を払ったら僕ももらえるようになるのかしら。
もしそうだとしたら、年給支給額がいったいいくらくらいなのかも非常に興味の有るところです。

さて、この年金問題について書いたついでに、オーストラリアの年金制度について書いてみます。
オーストラリアの制度というのは非常にフレキシブルで、自分で年金を積み立て、そして運用することもできるし、嫌なら政府指定の年金管理(マネージメン)に任せる事もできる。

たとえば我が女房の場合、学校の先生だったので、学校からの給料支払いと同時に、学校は教職員組合が運営するような年金マネージメントの会社に彼女の年金の積立金の支払いを行っていた。

この積立金の額というのは収入に対するパーセンテージ(上限下限あり)で決められ、支払いを義務付けられているものです。
しかし女房の給料など高が知れていたので、当然積立金もたいした額ではなく、わざわざそのために自分で年金用銀行口座を開設し、四半期毎の税務申告(つまり積み立てた年金を運用する事によって発生する利益)までやらなければならない面倒には興味が無いとそのまま組合の年金会社に任せていた。

僕自身は相変わらず「自営業」だったので自分の収入の中から積み立てる義務が有り、支払額も収入に対し最低と最高の率(パーセンテージ)の間で好きなように設定できるので、可能な限り高いパーセンテージで積み立て(節税になるから)、自分で運用をしていた。
その他自分自身の蓄えの中から年金のために積み立てることも可能なので、できる限りまわす様にしていた。

女房が先生業を引退したので、学校からの年金積み立ても無くなったのを機会に彼女の年金積み立てを僕の持っていた口座に一緒にし夫婦二人の年金口座という事で運用を始めた。

で、ここからが本題なのですが、オーストラリアのハワード政権は来税年度から実施される、年金制度について大きな改革をしたのです。
この改革というのが、僕らのようなもうすぐ年金生活を始める人間にとっては「濡れ手に粟」のような、もの凄く「有利」な税制改革だったのです。
最初に聞いた時には僕自身「まさか、そんなオイシイ税制になるはずはない」って感じたほどで、まさに「眉唾(マユツバ)」だった。

で、我々のような年代の人間にとっては何でこんなオイシイ改革になったかを考えたら、やはり政府の人気取り政策なんですよね。
つまり僕らのような団塊の世代ってのは日本だけでなく、オーストラリアにも多いわけで、その世代がそろそろ年金生活に突入する年代になってきた。
で、このような税制改革を行う事によって大きな票田である団塊の世代を取り込むって事なんでしょうが、僕にとってはもちろん大歓迎なんですよね。

この税制の中身についてはここで書くと誤解が生じるといけないので詳細は書きませんが、今月末(つまり2006年〜2007年税金年度末)までに年金として積み立てる額が最高一人1ミリオン(1億)まで無税として認められ、年金生活になると、その運用益が一切無税という事らしい。
60歳を超えると「年金生活宣言」が可能で、この税制の恩恵を受けられる。
ですから、多くの人たちが他に投資として持っていた株や不動産などの財産を処分して現金化し年金に積み立て始めたんですよね。

僕らは2年前に家を売買した時に、顧問税理士から売買額が残ったら年金のほうに入れた方が良いですよと言われていた。
この顧問税理士は僕と同じ1947年生まれで、彼自身の老後、つまり年金生活について非常に詳しく研究していたので、積み立てを進められた時には、すぐに手続きをした。
その時点では今回の年金税制改革なんてのは影も形も無かったわけですから、ある程度の税金は発生したが、たいした額ではなかった。
で、今回のと併せて財産をかなりシフトできたので、非常にラッキーでした。

つまり顧問税理士が勧めてきたときには2005〜2006年度だったので、今回の改革と併せて大きな節税を得る事ができたわけです。

年金問題で国民から非難ごうごうで、選挙結果にまで影響を受けそうな日本、方や新たな年金税制改革で多くの団塊の世代の支持を受けているオーストラリア政府。

なんとも対照的ですな。

 


2007年6月21日

僕のこのホームページをホスティングしている会社のサーバー機で、僕の電子メールも扱っているのですが、先週末から思いっきり「おかしくなって」昨日(6月20日水曜日)までまともにメールの送受信が出来ない状態でした。
最初はメールが受け取れないで「エラー」が出るので、珍しくメールサーバー機が調子悪いのかな、まあたまには起きる事なので1〜2時間ほど待てば回復するだろうと思っていた。

このホスティング会社はオーストラリアでも有数の(メルボルンIT の子会社)で、使用料は高額だがかなり安定しているので定評が有った。
だからメールが受け取れなくなった時点でもそれほど心配していなかった。

ところが、それから週末が終わり月曜日になっても一向に改善されない。
とうとう痺れを切らして電話をかけると「全く繋がらない」状態。
呼び出し音さえしない。 ひょっとしたらこの会社のある地域での回線が何かの事故で切断されて、このような事態になっているのかと思ったがしかし、ホームページはちゃんと表示される。

問い合わせの電話が通じないので、致し方なく翌日まで待ったが、火曜日の夕刻になっても相変わらず通じない。
で、この会社のホームページに何か「お知らせ」が出ているかとアクセスするも何も書かれていない。
相変わらず電話は通じないので、お客専用のコントロール・ルームにパスワードを使って入り、中を色々調べていたら「お知らせ」のページに、「メールサーバー・アップグレード作業中に付き電子メールの送受信に遅れが出ています」って書いてある。
一応ご迷惑をおかけしておりますとはあるが、これには僕もあきれてしまった。

トラフィックの少ない週末の夜中などでサーバー機の保守やアップグレードをしていると言うならわかるが、週末から始めた作業に手間取り、その時点でもう4日間も不通。
そんな状態が出ているなら、ホームページのトップに「大事なお知らせ」か何か、すぐに目に付くところに今回の問題を表示すべきなのに、全くそこには載せていない。

これはこの会社の顧客以外の人がアクセスした時に、「何だ、こんな不具合を何日間にも渡って起こしているような会社なんだ」と知られたくないがために、まるで平静を装っている。
しかしあまりにも多くの顧客から問い合わせや苦情の電話が殺到しているために、回線がパンクして僕がかけても呼び出し音さえ聞こえない状態だったわけ。

結局昨日水曜日の夕刻、問題の発生した土曜日から数えると5日目に何とか回復したのだが、あきれ果ててしまった。
ノンビリしているというか、電子メールのやり取りが5日間も出来ないなんてのは、大変な損害をこうむる人も多いはず。

じつは僕も6月30日の税金年度末が近づいていたので、顧問税理士からの大事なメールが送られてくるのを待っていた。
とにかく今月中に支払いを完了しないと、節税の額に大きな違いが出るので、かなり重要な連絡メールだった。
しかしこのトラブルのために当然のごとく届かない。
仕方が無いので、(運良く税理士事務所はボンダイジャンクションなので、我が家からはすぐ近く)直接出かけて行った。

今回のトラブルの詳しい内容は明らかにされていないが、先日も日本でNTT東日本が(5月15日頃だったと思う)7時間に渡りサーバーダウンでインターネットが繋がらなくなったという事があった。
その時のトラブルでも本当の理由が明らかにされていなかったが、しかし7時間でも大問題になった。
それに比べて今回の4日とか5日ダウンなんてのは、もう言語道断あいた口がふさがりませんでした。

今回の事故ではこの会社「メールの紛失は一切無いはずだ」としていますが、もし私宛にメールを送った方で返事が無いという方は、大変お手数ですが再度お送りくださいませ。

さて、
前回の日記に書いてからもシドニーはずっと雨で、いやはや久し振りに「もういい」って言いたくなるほど降りました。
おかげで、シドニーの貯水池も何とか50%まで回復しました。
一時は貯水量が30%を切るのではと心配されていたのですが、何とかこれで当分の間は安心できるレベルに。
貯水量の推移を見ると、1998年の終わり頃に100%有った貯水量が多少の増は有ったが、年々減り続けていたわけで、貯水量が50%を切ったのは2004年の5月、そしてそれから3年後の先週には33%程になっていたわけです。
もちろん油断は大敵ですが、何か本当にほっとしました。

何しろこれほどの干ばつが恒久化すると、オーストラリアの経済(特に畜農業)への影響は大で、我々の生活に大いに影響をするのは必至ですから。

そんなわけで雨が降ったのは嬉しいが、ほとんど弓の練習はお休みが続き、フラストレーション溜まっております。
ゴルフでも同じでしょうが、我々くらいの年齢になるとリタイヤして「ゴルフ三昧」って友人も多く、やはりコースに出たくて仕方がないでしょうね。

また太陽が顔を出さない日が続いたために、大地が冷え込んでかなり寒い日が続いております。
寒いのが苦手な僕は、クイーンズランドあたりに避寒に出かけようかなんて考え始めました。
弓の道具を持って、グレートバリアリーフあたりかフィージーにでも行ってこようかしら。
もしフィージーに行くなら、もう一度行ってみたいと前から考えている「タートル・アイランド(Turtle Island) 」が良いかなとか。

このリゾート地は女房がその昔テレビのクイズショーで「ご褒美」にいただいたもので、二人で出かけたのは確か1983年だったか。
もう今から24年も前になるんですね。
もはやこのリゾート地の最初のオーナーは生きていらっしゃらないかもしれませんね。
彼はハリウッド映画制作のスタッフの一人として、ブルックシールド主演の映画「青い珊瑚礁」撮影のために來島、この小さな島を大いに気に入ってしまい、リゾート地建設を思いつた。
フィージー政府に掛け合って島をリースし「タートル・アイランド・リゾート」を始めたのです。
何だかこれを書いていたらとても懐かしくなって、本当に行きたくなってしまいましたな。
女房のスケジュールとか合うかしら。

 


2007年6月16日

珍しく、土曜日に日記更新します。
先週に引き続いて、土曜日のコンペが中止になりました。
先週も雨が多かったのですが、今週もここ数日雨が降ったりやんだり。
あまり太陽が顔を出さないから結構冷え込みます。 シドニーの5月の平均気温は例年に比べかなり高かったのですが、逆に今年の6月の平均気温はかなり低い(記録的?)予想だそうです。

これだけ雨が降っていれば貯水池にもしっかり降雨は有りそうですが、水道局(シドニー・ウォーター)のウエブページ見てもほんのちょっぴりしか増えていない、やはり貯水池の場所的な問題が明白ですな。
特に最大の貯水池「Warragamba(ワラガンバ・ダム)」が最悪なんですね。 
シドニーに周辺にはここ以外に10もの貯水池(ダム)が有るのですが、ほとんどが小さいのばかりで、この「Warragamba」が最大、シドニーに供給する水の約80%を受け持っています。

もう少し具体的に書くと、11の貯水池の最大貯水量(100%貯水されている場合の計算)は2584300ミリオンリットルとの事ですが、「Warragamba」だけで2027000ミリオンリットルを受け持っている。
だから他は小さいところばかり。
で、「Warragamba」の現在貯水量が698030ミリオンリットルしかない。
つまりたったの34.4%。
他の小さな10の貯水池の中には80%を超えているところもいくつか有って、十分貯水されている。
つまりどうやらこの「Warragamba」の位置があまり雨が降らないところなのは明白なんですね。
シドニーの水道をほぼ一手に引き受けなければならないようなこの大型の貯水池建設(何年前の事だか知らないが)を、なぜこんな間抜けな所にしたのか不思議ですね〜。

そんな事を書いていたらこないだ観たテレビ番組のことを思い出しました。
ABCテレビ局のフォーコーナーって番組なんですけど、オーストラリアが購入する次期戦闘機F-350ってのに16ビリオン・ドル(一兆6000千億円)を使うって話で、こんな額の予算があるなら、西オーストラリア州に有るキンバリー湖からオーストラリア中に水を引いて灌漑が可能になるのではないかと考えた。 

地球温暖化のためにオーストラリアの多くの地域で干ばつが進み、給水制限などもう恒久化してしまっている。 
将来的にも悪化はすれど元に戻るような事は無いように感じる。 
今オーストラリアでは下水から飲み水を作るプロジェクトが真剣に検討されているが、糞尿も混じる下水をまた再利用で飲み水にってのはいくら安全だと言っても僕は生理的に受け入れたくない。 

飲み水だけならともかく、広いオーストラリアの農業用地を潤すような量の水確保は下水の再利用では焼け石に水だと思うのだが。 
で、あの馬鹿でかい湖であるレイク・キンバリー周辺は雨季にはものすごい量の雨が降るのだから、その水をオーストラリア中に配水すればオーストラリアの農畜業は世界的な強さになると思うのだが。 

もしキンバリー湖だけで足りないならあの周辺は地形的にも、いやと言うほど広大で、その上ちょうど良い高さの山で囲まれた地域があるのだから、巨大なダムというか人造湖の二つや三つは作れるはず。 
それをオーストラリア中に配水するってのは素晴らしい考えだと思うのだが。
このような計画ってのは僕のような全くのシロウトが考える事で、いくら予算があっても物理的に無理なのだろうか。 

オーストラリアに他の国が攻めてくるような事は、少なくともこの先50年は無いと確信を持って言えるわけで、例え有っても今の戦闘機などの戦闘設備で間に合いそうなもの。
今度の戦闘機だってこれだけの予算を使っても、10年もすればどうせ型が古くなってお払い箱。
しかしその予算で灌漑対策をすれば半永久的にオーストラリアは潤い、地球温暖化にも対処できると思うのですがどんなもんなんでしょうか。

オーストラリアでこんな話が出てこないのは、オーストラリアは広大過ぎてオーストラリアの中央の政治家達ってのは、実際に現地を把握しているのが少ないのではないか。 行った事も無いってのが多いのではないか。
キンバリーあたりに実際に行って自分の目で見てくれば考え方変わると思うのですが、自分の選挙区でもないし行ってもせいぜい、政治目的に遊説活動でしかないのでは。

またオーストラリアでは州同士の競争意識も非常に強く、自分達の大事な水瓶(みずがめ)は他には使わせたくないってのは必ずあるわけで、オーストラリアとして国全体の農業の将来を考えるより、他の州が干ばつで苦しんでいれば、水の豊かな地域(州)はより多くの出荷が見込めるってな考えなんでしょうな。

話は天気の話に戻って、これで2週連続で弓のコンペは中止になったわけですが、先週の週末は僕の好きなスポーツのテレビ中継が「てんこ盛り」だったので大いに楽しんでいました。
そのことについて書くのを忘れていたので少々書いてみます。

僕の好きなスポーツと言えば(テレビ観戦用スポーツという事ですので弓は除いて)まずは「F-1のカナダ・グランプリ」次にバイクの「Moto GP」そしてテニスの全仏男子決勝でした。
まずテニスから。
前日の女子シングルス決勝では、初めて決勝に進出したスロバキアの「アナ・イヴァノビッチ」が、もうかわいそうなくらい「あがって」ってしまい試合にならなかったので、過去2度も優勝をしている「ジャスティン・エナン」の一方的な勝利でしらけてました。

だから男子決勝では大いに期待して今回こそ「ロジャー・フェデラー」の優勝をと期待して観てたのですが、いやはやなんともフラストレーションの溜まる試合でした。
第一セットから内容的にはフェデラーの方が完全に押していて、何度も何度もブレークポイントを掴むのだがブレークにいたらない。
方や「ラファエル・ナダール」は数少ないブレークポイントを簡単に取ってしまった。
この第一セットだけ観て、決勝の結果は簡単に予測できてしまったのですが、しかし女子の決勝のイヴァノヴィッチと違ってさすが「王者」ファデラー少しは粘って第二セットは取ったのですが、しかしその時点でも僕はフェデラーの優勝の可能性は諦めていました。

さて、その週末最もエキサイティングだったのは「Moto GP(バイク)」でした。 優勝したのは新しいオーストラリアのエース「ケイシー・ストナー」でしたがオーストラリアに住む僕としては大ファンの「バレンティノ・ロッシ」にも負けさせたくないし、複雑な気持ちで観戦していました。

残り数ラップになってロッシがリードを奪った時には、「これでいつものパターンでロッシの優勝は決まった、残念だがケイシーも頑張った」なんて気持ちで観ていたのですが、なんとそこからケイシーが根性でリードを奪い返したあたりから、完全にケイシーを応援している自分に気がつきました。
最後の2ラップなんて多分レースの歴史に長く残るシーンでしょうね。
2〜3年前のロッシだったら勝つか「飛ぶか(転倒の意味)」ってライディングでもう一回勝負を仕掛けてたでしょうが、まだまだ長いチャンピオンシリーズは中盤なので結局2位で終わった。
しかし完全に引いてしまったために2位で甘んじたのではなく110%の走りをしてたのですが、ケイシーが120%の走りで無理やり1位をもぎ取ったって感じでした。
逆にこういうレースではケイシーは「飛ぶ」事が多々あったのですが、やはり大いに成長したんでしょうな。
オーストラリアの歴代チャンプ「ガードナー」や「ドゥーハン」に続く新しいチャンピオンの出現を大いに期待できそうな走りでした。

いや〜感激しました。 観ていて手に汗をかいたのは本当に久しぶりでした。
この週のオーストラリアの新聞のスポーツ欄ではラグビーなどの他の全てのスポーツの種目の活躍した選手を押しのけてケイシーが「週間MVP」に選出されていました。

さて最後に「F-1」のカナダグランプリ、脅威の新人「ルイス・ハミルトン」がついに優勝しました。
彼の優勝は時間の問題だと思っていましたが、大荒れのカナダグランプリでも、しっかり「ポールtoウイン」でした。
イギリスでは大騒ぎなんでしょうが、しかし今のマクラーレンの性能と彼の今までの実績を考えれば、今回の優勝はそれほど驚くべきではないと思います。
新人で優勝したなんてのも今まで「ジャック・ヴィルニューブ」もやっていることだし。

このレースでは、スーパーアグリの佐藤選手が6位に入賞で日本でもかなり盛り上がっていたようです。
特に彼が王者アロンソをアウトから抜いたシーンなどは確かに強烈な印象を与えたでしょうね。
だいたい車のレースでアウト側からオーバーテイクってのはめったに起こらないことですから。
今回の場合はアロンソと佐藤選手の選択したタイヤの違いや、またスーパーソフトと呼ばれた予選用タイヤがあまりにも柔らか過ぎて、タイヤカスが落ちたためにアウト側のほうが有利だったってのも有るのですがしかしあれほどのマシーンの差を果敢な攻めでものにしたは立派でした。

スポーツ観戦で大いに盛り上がった週末でしたが、今週末は面白いスポーツ中継は何も無く、雨で弓のコンペも中止だし練習も出来ないでは何をやったら良いやら。
と、思っていたらF-1のUS−GPは今週でした。(また楽しみですな)

そうそう昨日(金曜日)も雨で練習が出来ないので招待券が来ていた映画を観に行ってきました。
フランス製のコメディーで「I Do」ってタイトル。
結構楽しめました。
これについてはまたの機会に詳しく書きたいと思いますが、フランスの家族関係を見ていると、何かアングロサクソン(イギリス系オーストラリア人等)よりも日本的だなと妙に印象に残りました。

 


2007年6月12日

先週の日記に、珍しくシドニーは雨が続いていると書きましたが、豪雨になってしまい、その上強風も手伝って多くの被害が出ました。
日本名物「台風」の思い出が蘇ってきました。 日本で台風を経験したのはいつの事だったか。
偶然日本に帰る時には台風は来てなくて、最後に経験したのは1970年代だったか。 

本日は晴れてますが、今回の豪雨でいまだ浸水している地域が多く、ハンターズヒルなんてこないだまで干ばつで苦しんでいたのに、今は浸水状態。 しかしこの有り余る水を貯水する機能なんか無いから、これが引いたらまた給水制限が始まるって、もう哀れですな。

先ほど買い物の帰りにボンダイビーチを通ったら、プロムナードにまで砂が上がって、ビーチの幅が倍増したように見えました。
あそこまで砂が上がってしまうもんなんですね。 僕がオーストラリアに来て以来、あんな光景初めてじゃないかな。
いかに海が荒れ狂っていたのかがわかります。
ビーチフロントとかウォーターフロントの住居は人気が有るけど、あんな光景見ちゃうと(内海や湾内は別でしょうが)ものすごい「塩害」で、電化製品や車なんかの寿命も短いだろうし、考えちゃいますね〜。

さて、話題は変わって
ベルリンの壁とともに共産主義が崩壊して、自由主義が勝利をおさめたように感じたのはもう何年前になるのか。 
共産主義国家だった国々の多くにも自由経済主義が芽生え、経済発達に目覚しいものがあるのだがしかし、最近僕は大変な危機感を持っているんですよね。 
つまり資本主義における市場経済というものの限界と言うかデッドエンドとでもいうようなものなんですけどね。 

というのも日本でも「ファンド会社」「投資会社」「エクイティ会社」なんてのを良く聞くと思いますが、こういう会社って自由経済主義(資本主義)のルールの枠内ではあるけれど、もう思いっきり「えげつない」手法で利益を上げるって事がしばしば起こり、どんどんその内容がエスカレートし醜くなって行っている。  

じつは最近オーストラリアでも元国営航空会社だった「カンタス航空」の買収劇で多くの議論が巻き起こっていた。 
世界有数の投資会社と組んだ、オーストラリアのマコリーバンクという会社がカンタスを買収しようとしたのだが、株主の半数を超える賛同を得られなかったために失敗に終わった。 
ほぼ買収は間違いないと見られていたが土壇場になって不成立に終わったんですね。 

終わってみるとカンタス航空の社長の取った行動(買収に前向きで株主達を煽っていた)について非常に不可解な面が露呈してきた。 
「買収価格は妥当で、今売らないと株価は下がってしまう」と、社長自ら宣伝し買収のお膳立てをしていたのだが、不成立に終わって数週間が経ってみると「買収価格」を上回る価格で株価は推移している。

もし買収劇が成立していたらこの社長はどうなったかというと、大変な額のボーナスを得る可能性があった。 
つまり新たに持ち主になった投資会社から、買収が成立した功労が認められて、という図式なんですね。 
では新しく持ち主になる会社は膨大な買収額をどうやって回収するのか。 
よく言われるのは新しい経営の元、より合理化を進めて経営を改善し、収益を上げるなんてのが一般的な回答だが、しかしほとんどの場合カンタスの持っている含み資産をどんどんと解体して売り払い、株価が下がらないうちに売り抜けててしまうというのは常套手段。 

つまりこのような投資会社が行う行動というのは全く生産性の低い、ただ単に自分達の利益のために手段を選ばない、よって社会全体の経済には何のプラスにもならないってことが多い。 
もちろん現在の法律ではなんら違法な行為ではないので、取締りの対象にはならないのだが、しかしこのような投資行動で儲けを得るのはごく一部の富裕層で、彼らはよりリッチになり、どんどん一般国民との貧富の格差が広くなってしまう。 

つまりごく一部のいわゆる「勝ち組」と「負け組み」ではないにしろ、いわゆる「一般国民」との差が広がる。 中間層が減ってくる。 
今の自由民主主義の世の中では、多数決で物事が決まっていくはずだから結局このような状態がもっと進むと、不満を持つ国民が多数ということで現状(つまり現在の資本主義)を打開しようとしたり、否定するような動きが出てくるはずである。 

政権が変わり、新しい政府の打ち出す政策が大きく変わり始める。
つまり富裕層に大きな負担になるような税制改革だとか、はたまた投資会社の行動を規制する、社会主義にも似た新しい経済主義に移行していくのではないかと。 
それは「新社会主義」とでも表現するようなもの。 
つまり共産主義に勝利したように見えた資本主義も結局は衰退していくのではないかと。 

オーストラリアのハワード政権にしても、また日本政府の動きを見ていても、このような長期的な視点で新たな経済政策を模索しようなんて、全く考えてもいないように見えます。 
日本ではホリエモンや村上ファンドが叩かれて、欧米ほど投資会社が大手を振って行動できる環境にはなっていないようですが、しかしこのまま何でも自由化を野放し状態にしていては諸外国から日本市場に入ってくるの海千山千の投資会社が増え続ける。
ホリエモンや村上ファンドのように尻尾をつかまれて失敗する(インサイダー取引とかの罪状で)ような事無く席巻し始め、結局彼らが美味しい部分だけを吸い上げて去って行った後には何も残らないって状態になるのではないかと。

現実として日本には欧米からどんどんこの手の投資会社が入ってきているでしょ。 しかし日本の投資家や投資会社が欧米でのさばっているなんて聞いたこと無い。 だから美味しい部分は日本から出るばかり。 

日本ほど感情論に左右されないオーストラリアではすでにこのような危機的状態が着々と進行していて、今回のカンタス買収劇ではやっと目が覚め始めた一般人(一般株主)達がいたために不成立に終わったと僕は見ています。 
ちなみに今回の買収劇の主役のひとつ、オーストラリアのマコリーバンクは世界のインフラに手を広げ、ロンドンの上下水道(テームズ・ウォーターという)を買収してしまってるし、日本の有料道路なんかにもすでに進出しているようです。 
前にシドニー空港が民営化されてこのマコリーバンクの所有になった事を書きましたが、以来利益至上主義でシドニー空港の全ての施設の使用料は値上がりして、結局は国民にそれが跳ね返ってきている。 

値上がりで儲けた利益はマコリーバンクの役員達の異常なまでの莫大な報酬になっているのです。
年収何億円、何十億円なんてのがゴロゴロいますこの会社には。
この会社オーストラリアでは「ミリオネアー・ファクトリー」というニックネームがあるほど。  

僕自身大学では工学系で経済は全く勉強もしてないし、苦手な部分なので、上に書いたような事がただの「杞憂」なら良いと思っているのですがしかし、今の自由資本主義はこのまま行ったら「やばい」って感じてならないんですよね。

 


2007年6月8日

珍しく雨模様の日が続いています。
そしてかな〜り寒いです。 自宅では暖房入れ始めました。
5月から6月に入っても毎日晴れの日が続いて、我が家の雨水貯水タンク(というか小型のプールのようなのが地下にある)も底をつき始めていた。
毎日お天気は嬉しいけど、干ばつは一向に改善されないどころか悪化の一途をたどっているようで心配も倍増中でした。

この貯水タンクは我が家の場合新築だったので、家を建てる時に設置された本格的なものでかなりの水量が溜められる。
ですから我が家の水道使用量というのは一般家庭の約半分です。
今は州政府も水不足対策のために(新築ではなくとも)貯水タンク設置などには補助金を出しているようです。

この水不足を考えると、つくづくこないだのアウトバック旅行で見学した人造湖「レイク・キンバリー(キンバリー湖)」の水がクイーンズランドやシドニーに引いて来る手段は無いものかと思ってました。
ブル−ムから、ダーウィンへのバスの旅でちょうど中間地点に位置するこの巨大な湖は、シドニー湾よりも大きくまるで大海原って感じなんですよね。 
土地柄雨季には大量の雨水が溜まるので、いつもなみなみと水を湛え、発電と農業用水に使われているのだが、排水量の10%も使われていなのだそうです。

つまり一定の貯水量を保つために、余分な水は常に排水しているわけだが、その90%は捨てるというか海に流しているわけ。
元々雨季にあまりにも大量の雨が降って水害の被害が酷かったので、山の地形を利用して水をせき止め人造湖を作った。
だから干ばつはめったに起こらない地に、こんなに大型な貯水池というか大人造湖が有るのだから、オーストラリアの他の州での干ばつに役に立たないかと思うのですが、何しろ馬鹿でかい国なので距離が遠すぎてパイプを通すわけにも行かないんでしょうね。

西オーストラリア州ではこの湖のおかげで農業用水は全く問題にならず野菜や果物を生産している。
で、土地は広いし水もたっぷり有るのなら悩みは無いだろうと思ったら何と、「土地不足」だという。
最初聞いた時に意味が判らず「え? こんなに広い土地が有るのに」と言ったら、アウトバックのほとんどがアボリジニー(原住民)の手に返され、農業用地として開発をする場合には原住民の許可を必要とするのだがなかなかその許可が下りないのだそうです。

白人がオーストラリアに来る前から住んでいたアボリジニーは自然が壊されるのを嫌い、資本主義による農業発展は好まないのか。
確かに彼らのそのような方針おかげで、今回のバスの旅も大いに「手付かずの自然の景色」を満喫できたのですが、それにしても耕す土地が無いからキンバリー湖の水の90%は捨ててるってのももったいないですな〜。

さて話は元に戻って、水曜日に弓の練習をしていたら携帯に電話が掛かってシドニーHISトラベルから「申し込みいただきました航空券の支払いについて、カードでとの事なので申し込み用紙をFAXで送ろうとしているのですが、どうしても送れない」と。
またいつもの電話線(特にFAX)の調子でもおかしくなったのかと思い、練習を終えて帰宅してみるとFAXどころか電話も使えない。
受話器をとっても「うんともすんとも」言わないというかダイアルトーンが聞こえない。
試しに携帯で自宅にかけてみるとちゃんと呼んでいるが我が家の電話は鳴らない。

で、早速「テルストラ」に故障の電話を入れる。 電話の問題で電話会社に連絡をするのは、一昨年の11月にこの家に引っ越してからこれで何度目になる事か。 半端じゃなく多いです。
この家は新築で家の中の電話線配線は全て新品で故障するわけなく、今までの問題も全て電話局の交換機等のハードの問題だったり、またこの一本の回線を使って(電話番号はFAX用と別になっている)のファックスストリームという技術に問題が多いのか、本当に何度電話をした事か。

一番多かったのがFAX を我が家に送っても我が家のFAXが受け取れないという問題。
このような場合必ず電話局はお宅のFAXがおかしい、設定が悪い、またはファックスストリームに対応していない機種だからではとまず我が家の問題を疑って掛かるので非常に手間が掛かるというか時間を取られる。
最終的には電話局側の設定というかプログラミングのミスやバグでおかしくなるということが判明するまでいつも我が家のFAX を「どうせいこうせい」と言われて面倒くさくてしょうがなかった。

あまりにもそれが重なるからある時文句を言って、技術担当者で最終的に問題を解決した人の名前と直通連絡番号を聞き出し、問題が起きる度に彼女(その技術者は女性で優秀な人)電話を入れて「またおかしくなったよ」と報告してた。
彼女も僕が日本人「なまり」のある英語でかけてくるのでおぼえてくれて、問題解決は簡単になったのだが、どうやら今回は全く別の問題。
結局技術者が我が家に来る事になった。

ところがこの雨でなかなか来ない。
やっと来たと思ったら「こんなに雨が降っていたら道にある電話回線の機械を開けてチェックできないからお宅の中からチェックする」と入って来た。 
当然我が家には問題が無い事はすぐ判明したのだが、道の機械は「雨が降っているから他の家の電話線にまで雨が掛かってしまうから」と、我が家の前にバンを停めてずっと何もしてない。
夕方運良く雨が多少止まった時が有って道の電話回線用のマンホールを開け始めたので、僕も立ち会って見ていたら「思いっきり大量のゴキブリがゾ〜ロゾロ!!!」。

ゴキブリの多いシドニーではありますが、あんな下水でもない食物など何も無いマンホールの中で、なぜにあんなに大量のゴキブリが住み続けていけるのでしょうか。
いや〜ビックリ、そのマンホールは確かに湿気が多そうで暖かそうなのですが何を食って生きているのだろうと。
我が家から道にあるマンホールまで10数メートルだが、この大量のゴキブリ達は夜な夜なそこから各家庭に出張しているのか。
そうだとしたらいくら家庭で殺虫剤を撒いても減るわけ無いですよね〜。

電話工事のおじさんが帰った後、さっそく僕はマンホールの穴から殺虫剤の缶のノズルを突っ込んでスプレーをしてみましたが効果があるのやらと。

話はゴキブリに逸れてしまったが、考えてみるといつから我が家の電話が使えなくなっていたのか確かじゃないんですよね。
その工事のおじさん曰く「原因は我が家の電話線が断線してた」との事なのですが近くで工事とかしてたわけでもなく、いきなり(ハンダ付けされているはず)断線するものかと。

というのも我が家ではロンドンにいる娘や日本の母に電話をかける時にはいつも「SKYPE」だし、昼間は外出中も含めて携帯を使う事が多い。
で、今回も友人達は我が家の電話にかけても出ないから、携帯にかけなおしてきていた。
結構僕らが自宅にいると言っても、携帯にかけてくる人が最近は多い。 これは携帯同士のほうが、料金制などの理由でかえって安いのかもしれませんが。

だから我が家の電話がおかしくて携帯にばかりかかってきていたのだがすぐに気がつかなかった。
考えてみると自宅の電話(ランドライン)ってのは将来携帯の料金が安くなったら必要なくなるかもしれませんね。
「SKYPE」だけでなく、インテルも新しい電話サービス始める(始めた?)みたいだし、そのうちランドラインて極端に減少していくのかもしれないですな。

 


2007年6月5日

最近は朝夕めっきり寒くなってきました。
昨日は今年初めてヒーターをかけました。 日中は天気が良くて暖かいんですけどね。
さて、
本日は恒例のHSC(Higher School Certificate 日本語だと全国共通試験かな?)の日本語試験問題作成のためシティーにある録音スタジオへ。

僕がお手伝いしてるのは日本語聞き取り試験用に、僕と日本人の女性で「日本語での会話」を製作するため。
昨年はノース側の録音スタジオだったのに、今年はシティーのど真ん中に移ってしまったので、近くには駐車場が少ない上に馬鹿高い。
仕方が無いので、ボンダイジャンクションまで車で行ってウエストフィールド・ショッピングセンターに駐車し、そこから電車で。
録音スタジオはタウンホール駅と、セントラル駅のちょうど中間地点にあるので、セントラル駅で降りた。

さすがセントラル駅、すごく歴史が感じられて地下道を歩いていたら、何だかヨーロッパのどこかの街を旅行しているみたいな感じになった。
考えてみると僕はオーストラリアに来てから早朝の出勤時間に電車に乗って出かけるなんてめったに経験してない。
オーストラリアに来てから朝のラッシュアワーの電車に乗ったのは10回も無いかもしれない。
だから何だかえらく新鮮に感じられて、まるで「おのぼり」さんか、観光客みたいに回りをきょろきょろ見ながら歩いてました。

それにしても全国の受験生が聞くことになる「聞き取り試験」になぜ僕の声を使うのか。
最大の理由は文部省の予算が少なくて誰も引き受けてくれないから。
何しろ朝9時からリハーサルが始まってレコーディングへと進み出来上がったテープを編集し、最後に皆で聞いて「OK」を出すまで半日は掛かる。
レコーディングは緊張する仕事(間違えたりするとその度に録音のやり直しになるので相手の方にも迷惑をかける)なのに、誰も信じないほどの安報酬。
女房が色々日本人の方に声をかけてお願いしたのに、引き受け手がいなくて結局僕にやれということになってしまったのが昨年の事。

もちろん内容は試験が行われるまでは重要機密なので、事前に僕が内容をもらって会話の練習をするわけにもいかない。
当日の朝にいきなり「これを読んで」と渡されて、リハーサルが終わったら即本番開始。

何とか終えて、(昼ごはんを食べる時間も無く)また電車でボンダイジャンクションに戻って、駐車料金を払ったら(当然超過料金で)26ドル。
これは後で文部省が交通費として払ってくれると期待してるのですが、何しろいただく報酬がレストランで若い人が一日皿洗いするより安い額なので、駐車料金が自腹ならほとんど残らないんですよね。
この報酬の少なさはもう笑っちゃうほどですが、これもオーストラリアの日本語教育に少しでも貢献できているのならとやってました。

しかし女房とも話したのだがもう今年で最後にしようと。
女房は文部省の依頼でこの共通試験の日本語の試験問題製作に携わっているのだが、あまりにも時間を取られる。
我々もうリタイヤしてるので旅行などにしばしば出かける。
ところがこの試験問題製作のために女房は会議に何度も出席しなければならず、海外旅行などの日程をたてるときにいつも障害になっていた。

じつは今年も9月から10月にかけて日本に行く予定なのだが、彼女の日程のために今度の日本行きにしても、出発日もまたオーストラリアに戻ってこなければならない日にちもおのずと決まってしまって、それに合わせるためにもう少しゆっくりしたいと思っていたのに早めに帰らなければならなくなった。

そんなわけでこのお仕事は今年限りで辞めさせていただくことにしたので来年からはもっとフレキシブルに海外に行けると期待しております。
じつは180日間世界一周の船の旅とかを考えてます。
女房はあまり乗り気ではないけれど、180日間も船に乗る場合はかなりの量の自分の身の回り品などを持ち込む事が出来るので、書籍やコンピュータはもちろん、気に入った自分の椅子とかも持ち込んで、自宅にいるような雰囲気を作れる。

自宅でくつろいでいる雰囲気で、しかし窓から見える景色は毎日変わって朝起きたらアメリカだったり、南アメリカだったり、はたまたヨーロッパだったりって、何かすごく楽チンに旅行が出来そうだと。

オーストラリアからヨーロッパへ飛行機で行くと、必ず時差に苦しめられるし、だいたい夜行の飛行機便なんてほとんど寝れないしすごく疲れるでしょ。
しかし船なら自分が気に入った布団や枕まで持ち込めるのだから、自宅が動いているようなもんでしょ。
必ず数年以内に女房を説得して、世界一周に出かけなければと考えております。
最大のネックは180日間もテニスの「おばさんトーナメント」を欠場するわけにはいかないってのが彼女の嫌がる理由なんですよね。
テニス肘にでもなれば良いのかな?
なんて言うわけにもいかないし。

 


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