2004年5月後半の日記

by tom tanabe                                  マグパイへ戻る


2004年5月17日

昨日(日曜日)母が日本より帰国。
例によってJALの771便、到着はシドニー冬時間のため7時25分。
空港に出迎えに行くためにベッドから出たのが7時15分、さっと支度をして家を出て、空港の出迎えロビーに着いて時計を見たら、7時50分。
そう、たった30分後なんですよね。
僕の家が特に空港に近いわけではなく、とにかくシドニー中心地からも同じような時間で行けてしまう。
勿論、昨日が日曜日の早朝だったから、交通渋滞が全く無かったというのもあるのですが、東京から成田空港に行くのを考えると、天国です。

最近は母の頭の方が大分怪しくなってきているので、いつもロビーに出てくるまでに非常に時間が掛かる。
つまり飛行機から降り、入国審査を終え、回転寿司のようにガラガラ回るベルトコンベアーのところで自分のカバンを受け取るわけですが、いつも認識が遅いために、他の乗客のカバンがほとんど無くなって、自分のカバンだけが回っている状態になって初めて、自分のがやっと出てきた(と本人は思っている)とカートに乗せて税関の荷物チェックを受けた後に出てくるわけです。

早い時でも飛行機が到着してから1時間半、ひどい時には2時間以上も出てこないので、昨日も早く着いてしまったと思っていたのです。
もう少し寝ていれば良かったと考えていたのですが、何とそれから15分程で母が出てきたときにはビックリ。

JALのファミリーサービスというのをお願いしていたのを、すっかり忘れておりました。
母と一緒にそのファミリーサービス係りの日本人のオネーさんがいっしょに出てきたのです。
僕が母の所に行くと、母はそのオネーさんに随分と感激しているように礼を言いながら「うちにもお遊びにいらっしゃい」なんて言っております。

話を聞くと、到着後席を立って、機体を出たばかりのところにそのオネーさんは母を迎えに出ていて、そこから入国審査から荷物を取り、税関で持ち物(食べ物など)の検査と、手伝っていただき、全て通訳をしていただいたとの事。

1987年にオーストラリアに住みに来た母は以来、数え切れないほどオーストラリアと日本を往復しています。
しかし英語が苦手なために、オーストラリアに到着した時が一番緊張するようです。
日本を夜発って(日本からシドニー行き771便は夜行便)、ほとんど寝る事も出来ずにシドニーに到着し、慣れない英語で入国審査を受け、そして検疫が非常に厳しいオーストラリアでは、日本から持ってきた食料品を良く判らない理由で没収なんて経験をしているので、常にヒヤヒヤ、非常に緊張するために、疲れがどっと出てしまうわけです。

しかし、今回はこのオネーさんのおかげで全てスムーズに事は運び、たった到着から30分ほどでロビーに出てくることが出来たわけで、本当に喜んでおりました。
このサービスなんで今まで知らなかったのかと。
エコノミー、ビジネスクラスに係わらず申し込めばサービスを受けられるようで、母のように高齢で英語が苦手なんて人間にはまさに「地獄に仏」の心境のようです。

いやしかし、あまりにも手取り足取り楽チンなので、またすぐに日本に遊びに行って来ようかしら、なんて言い出すのではと少々心配しております。
今年も2月に日本から帰ってきたと思ったら、また日本に行きなんてやっているわけで、母のようにパーマネント・ビザを持っていても、ビザ更新毎に過去3年(だったか)にわたってオーストラリアの滞在日数を合計し、3分の2以上オーストラリアにいなかった場合は、5年有効のビザを取得しにくくなるという規定が有ったと思います。

つまり海外(母の場合は日本ですが)での滞在日数が多過ぎると、オーストラリアの永住ビザが必要ないのではと判断をされる可能性が有ると言う事です。
またオーストラリアの永住(パーマネント)ビザを持ちながら、オーストラリアに一定以上の期間(日数)住まないで、オーストラリアの所得税を逃れようとする人間を「規制」するためとも考えられます。

ですから母の場合あまりにも日本へ行き過ぎると、日数が足りなくなる可能性が有るのです。


2004年5月18日

僕は子供の頃から「歴史」に興味が無く、苦手、疎い、嫌いでした。 
ですから、歴史の成績も当然のように芳しくなかった。 
興味が無いので、歴史上の年号をおぼえようとしても全く頭に入らない。
数学は得意だったのだが、歴史の数字(年号)は全く別物のように思えて暗記できない。 
いや数学というのは円周率が3.14なんて基本的なことはある程度おぼえなければならないにしても、暗記するものではないでしょ。 

まあとにかくそんな自分ですが、まことに対照的なのが我が女房。 
彼女は大の数学が苦手で、簡単な暗算でもしばしば間違える程。 
ところが歴史なんてのはもう異常に良く知っているというか、興味があるというか。 

で、昨日その女房が一緒に映画に行こうと言う。 
タイトルを聞いたら「TROY(トロイ)」。
この映画もう日本ではやっているのだろうか。 ブラッドピット主演のギリシャ古代歴史がテーマです。
僕はほとんど知らないんですよね、ギリシャ古代歴史なんて。 

まあ一応「アキレス(ブラッドピットの役)」や「アポロ」、「トロイの木馬」ってのは誰でも知っているほど有名だが、最近はこの「トロイの木馬」なんて聞くと、コンピューターウイルスの一種の方を先に思い浮かんでしまうと言うか。 

「う〜ん、興味ないから、、、」と渋っていたら、一人で映画を見に行きたくないのか、どうしても一緒に映画に行きたい、まるで「デート」でもしたい感覚で、しつこく「行こうよ」と言う。
その上、映画の中で、うんと弓を射る場面が出てくるし、最もドラマティックな場面も、弓のシーンだからと言うのです。
どうしても僕を引っ張っていこうとする。 

でも内容が内容だけに、途中で寝てしまうかもしれないよと言うと女房は朝食の時から、午後映画館に到着するまで、延々とギリシャ歴史をレクチャーしだした。 
僕は上の空で、「うんうん」何て言いながら、洋弓の新しいテクニックをどう自分に取り込むかを考えていたら、「はい!ではここまでの分をおさらいね」なんて試験させられる始末。
「で、トロイに駆け落ちしてしまったのは誰?」や「その相手の名前は」なんてもう強制的。 
仕方が無いので、しぶしぶ付け焼刃で一応おさらいをして、シドニーはノースのチャッツウッドへ。 

何でわざわざこの映画を見るために橋を渡って、チャッツウッドに行ったかは後述。 

チャッツウッドに有るHOYTS映画館、とても座りごこちの良いシートで3時間にも及ぶ長作にまず絶えられる事を確認。(なんたって椎間板ヘルニア、シートの形状が悪いとほんと苦しいのです、いくら興味のある映画でも) 
しかし、この楽な椅子と3時間の長さなら、必ず寝てしまうと予想していたのですが、ところがところが、ちゃんと「おさらい」までさせられたせいか最後まで楽しんで見てしまった。 
これには自分でも驚き。 たいした作品でもないのですが。 

そうか、歴史に興味がある人間には、このような芸術的にはたいした事の無い作品でも、楽しめてしまうんですな。 
3時間も長いと感じず、結構楽しんでいました。 
というのも女房のレクチャーのお陰で内容がある程度わかったのからですが、そのうえ女房の言ったように、弓が大活躍の映画だったからかもしれません。
まあ映画自体は「お勧め」と言うほどではないんですけどね。
そうそう、主演の男優女優にはかなりの数のオーストラリア俳優が出てきます。 

さてチャッッウッドの映画館を選んだ理由。 
実はシドニーは突然のように寒さが厳しくなって、外で弓を射る時に着る服が必要になったのです。
アーチェリーでは寒いからと言って、かさばる物を着込むと、弦を一杯に引いた時に、弦が胸に近づくので、服が邪魔になってしまうというか、矢を放つ時に弦が胸に強くこすれてしまう。
これでは的に正確に当るわけが無いので、「KATHMANDU(カトマンズー)」という登山用品などを専門に扱っている店に行きたかった。
ところがこの店はチェーン店なのですが、我が近所には無く、今まではシティーの店に出かけていたが、最近はシティーの下を通すトンネル工事などで混雑が酷く、車を駐車するところを捜すのも苦労するので、チャンツウッドにある店に行ったわけです。

で、どうせチャッツウッドに行くのなら映画もという事になったわけですが我が近所の映画館よりもう数倍広いしスクリーンも大きいし、座席も腰のサポートが良く、大いに満足でした。
大型の駐車場も沢山有るし、橋の通行料金を払っても、これからはチャッツウッドかもしれませんな。


2004年5月19日

オーストラリアの禁煙化はとどまる所を知らず、とうとうビーチでも禁煙という事になってきました。
海外にも名の知れたボンダイビーチと並ぶ、シドニーの2大ビーチであるマンリービーチで禁煙が決まったのです。
愛煙家からはかなり文句が出ているようですが、管轄の区議会で決定されたようで、この決定はオーストラリアの他のビーチにも及ぶであろうと言われています。

僕はタバコを吸わないので、別に困らないのですが、青空のもと広い海原を見ながら、タバコを一服なんてことが出来ないというのも可哀想だなとも思うんですけどね。

しかし愛煙家にはわからないと思いますが、例えそれがビーチのような屋外でも、タバコの煙というのは風向きによって、まるで室内で吸われているのと変わらない時がある。
先日ブリスベンの洋弓全豪大会に行った時にも、屋外で観戦していたのですが、横に二人「チェーン・スモーカー」がいて、運悪く風向きがもろに僕らの方に来るので、一緒にいたタバコを吸わない日本人の選手と僕は、席を立ってわざわざ移動しなければならなかったほど、煙たかった。

しかし今回の海岸での禁煙決定の最大の理由は、じつはタバコのフィルターなのです。
タバコを吸う人は行儀の悪いのが多いので、吸い終わるとそのままポイ捨てがほとんどでしょ。
で、このフィルターが「風化」されるのに8年以上もかかってしまうために、しつこく残り、海岸の砂をクリーニングすると山のように出てくるらしい。

今回の決定は他のビーチにも影響を及ぼすのは必死との事なので、愛煙家の多い日本人には住み難い都市になりつつあります。

さて、シドニーは相変わらず晴の日が続いているために、とうとうより一層の給水制限が、来月六月から始まるとの事。
庭に水を撒くのも、すでにスプリンクラーなどは禁止されていて、手にもったホースでしか認められていないのですが、それも週に3日までとなります。
今は夏ほど日差しが強くないからどうにかなりますが、この調子が来年の夏まで続いたら、マジでオーストラリアの経済的危機の引き金になるのでは必至でしょう。
それほど深刻な水不足なのです。

どうしてこんなになっちゃったんでしょうかね。
やはり地球温暖化に関係しているのだろうか。
シドニー州議会も真剣に水源確保を考えるべきで、今の貯水池の規模など考えると、人口の増加などと相まって、いずれ危機はやってくるでしょうな。 


2004年5月20日

先日久し振りに、兄弟のような付き合いをしている、ジョンの店(PC屋)に遊びに行っていった時の事です。 

おしゃべりをしていたら、ふと店の奥の棚に沢山のパワーサプライ(PCの電源です)が置いてあるのが目に入った。 
新品には見えないので、中古で売っているのかと聞いたら、全部壊れているというのです。 
かなりの数が置いてあるので、「え〜?電源ってそんなに壊れやすい物なの?」と聞くと、彼曰く「オーストラリアってものすごく電気が不安定だから、パーワー・サージ等が原因でかなり電源がやられちゃうんだよ」と。 

僕は運が良いのか、今まで自分のPCで電源のトラブルは無いので、ビックリして「いや〜知らなかった、ハード・ディスク・ドライブの故障とどっちが多いの?」と聞くと、同じようなもんだと言うではありませんか。 

日本は100ボルトと電圧が低いからか、はたまた安定した電気が供給されているからか、日本の友人に聞いても電源がそんなに壊れるって聞いた事がありません。 
で、ジョン曰く「トムも当然サージプロテクター使ってるよね?」と。 
確かに僕も使っているけど、スーパーで売っているような、たった20ドル前後の安物と言ったら、「そりゃ〜やばいよ、PCだけの問題ではないよ。高額のプラズマとかやられたらどうするの」と言われてしまった。 

で彼は店で使っているのを見せてくれて、使用している電化製品の消費電力に見合ったガード、それも信頼の出来るメーカーのを買ったほうが良いと言うのです。 
いえ、彼が僕にガードを売りつけようとして言っているのではありません。 
すぐに彼はインターネットで僕が買うべき製品を調べてくれ、今ならディック・スミス(電化製品のチェーン店)かハリステクノロジー(PC専門店)で安く売っているから購入すべきだと。
さっそく翌日僕はノースにあるハリステクノロジーに行って購入してきました。
メーカーは「Belkin」というもので、製品名はSurgeMasterというものです。 
8つの差込口と、電話線及びテレビアンテナまでガードできる製品です。 

確かに結構な値段でしたが、この製品は永久保証で、その上もしこれを使用していたのにパワーサージや雷などで電化製品が壊れた場合は、何と「8万ドル(600万円以上)」までの保証をするとうたっています。 

で、僕のPCのそばにはプラズマテレビなどが有るので、PCだけでなくテレビやAV機器両方をプロテクトできるので、決して高くないと購入したのです。 
この製品の説明書を見ると、今まで僕はプラズマテレビやアンプ等などかなりの数の電化製品が使用する消費電力の合計を考えていなかったことがわかります。
今までスーパーで買ってきたような小型の物では当然間に合わないんですよね。 

プラズマテレビにしても、もし雷で壊れた場合は確か保証は受けられないと思うので、この手の製品は必需品かもしれません。 
我が家には10年程前に庭に雷が落ちて、電化製品のいくつかが壊れてしまった事があります。 
で、雷等の影響を受けそうな製品には一応サージガードをつけては有ったのですが、安物過ぎたようです。備え有れば憂いなしですな。

surgeprotecter.jpg (14369 バイト)

↑これがそのサージガード。 あまりにも大型なので場所を取る。
AV機器の後ろに入れようとしたら隙間が狭くて入りません。 しょうがないから全体をずらす事に。


2004年5月21日

日本では国会議員の年金未納問題で政治がゆれています。 
ネットでニュースを見ていると次から次へと未納議員が発覚しているようで、一人一人を詳しく調査をしたら国会議員のほぼ全員が実は未納期間があった、なんてことになるのではないかと。 

で、実は僕は今から30年以上も前、1970年初頭に親の家を出て自活を始めたのですが、収入が入るようになった頃に、父の強い勧めで年金の掛け金を払い始めたのです。 
確か最寄の区役所から請求書のような通知が来ていたと思います。 

で、港区六本木を最後に僕はロンドンに住みに行ってしまったわけですが、その後父は僕の住民票を六本木から実家の有った田園調布に移し、僕がロンドンに住んでいる時にも、父が払ってくれていたのです。 

しかしいつまでたっても日本に帰ってこないし、僕は父が払い続けている事に対して「必要ない」と言ったためだったか(理由は忘れてしまったが)、途中で支払いをストップしたと記憶しています。  
何年間ほど払っていたかは全く資料が残ってないので、その父も他界してしまった今となってはわかりません。

で、今回の日本での騒動を見ていると、随分多くの国会議員が払っていなかった時期がある、つまり基本的には払っていたが転職等の理由で、未納期間を作ってしまっていた。
小泉首相の場合、未納期間がロンドンに留学中というのも含まれています。 
海外留学のような事情で一時期日本にいなかったために払っていないというのも、認められないんでしょうな。

しかし、僕のように海外に長期在住している者も、老後日本の年金の支給を受けたかったら、払い続けている必要があったのでしょうか。
今ぞろぞろ未納議員が出てきていますが、それらの方は60歳を過ぎて年金を支払われるのでしょうか? 
払っていなかった時期だけ少ない年金額になるのだろうか。

オーストラリアに住む僕はその辺の事情が良くわからないのですが、例えば年金というのは海外に住みに行った人は、それまで払っていたものが全て無効になってしまうのでしょうか。
支給を受ける年齢になった時に年金は全くもらえないのでしょうか?
もし未納期間のあった人でも60歳になったらもらえるのかしらと。 

というのも僕もそろそろ60歳に近づいているわけですが、めちゃくちゃ長く未納期間があったという風に考えれば、実は僕にも受け取る資格が有るのではないかと。 
いったいその辺の規定はどうなっているのでしょうかね。 
たとえ途中で未納期間があった場合、その未納期間の分も含めて全額支払えば受ける資格が有るのかしらと。 

今回のニュースを見て急に興味が湧いてきました。 
何しろ母のように、海外で老後を過ごしている人間にも受給資格は有るとの事で、3ヶ月ごとに日本から年金が送られてくるのを見ていても、ひょっとすると僕ももらえてしまうのではないかと。 
日本の年金の支給を受けるなんて今回の騒動が無ければ、全く考えてもいなかったと思いますが、これほど国会議員が払っていなかったのを知って、急に興味が湧いてきました。

誰か教えてください。


2004年5月24日

日本を出てから30年、シドニーでの生活も四半世紀近く。 
まあこれだけ永く住んでいると、オーストラリアの「移り変わり」というか、「変遷」に感慨深い事が多いものです。 
特に僕のような食いしん坊には、オーストラリアの「食の変化」にそれを感じます。 

昨日も「柿(Persimmon)」を食べながら、母とその話が出ました。
そう「柿を食べる」って、ここは秋なんですよね。 
オーストラリアでも柿はかなり昔から手に入れることが出来たのですが、オーストラリア人に柿を食べる習慣が無かったために、商品と呼べるような代物ではなかった。 
1980年代では「渋柿」以外見たことが無かった。 
「渋柿」ばかりだったためか、オーストラリア人はいまだに柿は料理して食べるものだと考えている人が多い。 
いや実はその柿を使った料理自体もほとんど聞いたことが無いんですけどね。 

ところが先週、エッジクリフにある八百屋に、まことに美味しそうな柿が出ているので買ってみたら、これがメチャクチャ美味しい。 
その上値段がとても安い。 柿が大好きな我が母は「こんなに美味しいのがこの値段で!」と大喜びをしている。 
ここ数年、ぼちぼち出始めた「渋くない柿」を母は見つけるたびに買っていました。
しかし味はまあまあなのですが、とにかく値段が高かった。 

ところが最近八百屋でよく見かけるようになったのは、多分日本に輸出するために作られたニュージー産のものが、オーストラリアにも流れてきたためと思われます。
で、オーストラリアの農家もそのポテンシャルに気が付いたのか、この時季どこでも柿を見かけるようになった。 

特に今年が美味しく感じるのは、ひょっとすると雨の少ないオーストラリアの気候の製かもしれない。 
昨晩たまたま夕食を食べに来た娘に出したら、「これは何?」と、案の定柿を知らない。 
で、僕は「これはPersimmon(パーシモン)、日本語で柿という果物だ」とい言うと、「かき? かきは日本語でオイスター(牡蠣)の意味かと思った。」と言う。 
「確かに牡蠣も柿も同じKAKIだが多少発音が違う。 
牡蠣は”か”を強く柿は”き”を強く発音する。 いやそんな事はともかく、もしもこれを美味しいと思っても、絶対に友人たちに教えてはならない。我々日本人は、刺身で随分痛い目に遭っているから」と言うと娘はきょとんとしている。 

これは半分冗談で言ったのですが、昔の日記にも書いた事があると思うが、僕がオーストラリアに初めて来た頃はオーストラリア人で生で魚を食べる人間はまずいなかったために、魚の値段が非常に安かった。 
特にマグロが良い例で、1キロ2ドル以下なんていくらでも有った。
(勿論当時とは為替レートは大きく違いますが) 
その当時は、日本でマグロは非常に高価であるなんて事も当然誰も知らず、日本にマグロを輸出なんて誰も考えなかった。 

ところが今は日本向けのマグロの養殖で、サウス・オーストラリア州では億万長者が続出だし、オーストラリア人も寿司を食べるようになったために、当時からは考えられないような値段がついている。 
その上、本当に美味しい脂の乗ったトロの部分が多く取れるような大きなマグロは最初からオーストラリアの国内マーケットにほとんど出てこない。みな日本に行ってしまうのです。 
たまに有っても異常に高い。 

昔を知る僕にとっては、この変化は複雑な心境。 
少なくとも刺身や寿司の生で食べる美味しさがオーストラリア人の間に広まらなかったら、これほど魚の値段が上がっていないと思います。 
もっとも、この傾向はオーストラリアだけでなく欧米など寿司の人気は世界的なので遅かれ早かれオーストラリアでも寿司が大人気になるのは時間の問題だったわけですが。 

この美味しい柿を食べながら、オーストラリアでも、このように美味しい柿は人気が出て値段があがってしまうだろうと。 
まあそれまでは出来る限り「事実を隠す」ようにつとめようと。 
まあ冗談(半分本気なのですが)はともかく、考えてみるとオーストラリアの果物野菜にはこの四半世紀大きな変化が起きていて、特に日本の影響が強く出ているものが多いです。 

多分この柿も日本への輸出のために美味しいものを作るようになったのだろうし、りんご(オーストラリアではフジ種)やみかん、カボチャ(オーストラリアではジャップパンプキンと言う種類)、トウモロコシ等等、挙げ始めたらきりがありません。 

まあ僕らもその恩恵に浴しているわけですが、人気が出て高騰してしまうのがなんともと。
当分「柿」の話題はオーストラリア人には出しません。(^^;


2004年5月25日

先週21日の日記に、年金の事を書きました。
さっそくいつも情報を送ってくださる、「Y氏」から、メールを頂きました。
それによると、、国民年金は合計で25年間払っていれば受給資格をもらえるそうです。
そして大問題に発展した今度の年金問題、法改正が行われ、それまで未納分については、2年までしかさかのぼって事後納付が認められていなかったのが、1986年にさかのぼって払えるのだそうです。

しかしその改正案では、保険料をさかのぼって事後納付する場合は、保険料に金利を加算する方針なのだそうです。
つまり10年前の未納分で計算すると月額16000円ほどになるらしい。
現在(2004年度)の月額が13000円ほどなのだそうです。
そしてこの1986年4月までさかのぼれるのは施行後3年間の時限処置とのことです。

で、僕の場合ですが確実に1986年以後は年金は一度も納めた事は無い。
で、現在の年齢(56歳)から計算すると受給を受けられる年齢65歳までまだ9年間有る。
2004年から1986年を引くと18年、それに65歳までの9年をプラスすると、27年間になり、受給資格の25年間以上納付になる。
で、単純に計算すると、
18年間X12ヶ月X16000円=3456000円。
それにこれから65歳まで支払う分が
9年間X12ヶ月X13000円=1404000円。
で、合計3456000円+1404000円=4860000円 ということになります。

う〜ん、考えてしまいますよね。
僕のように海外に住んでいる人間はこれからの納付についても、どうするのかなんて問題は後で考えるとしても、今回の時限付き法改正で支払う良いチャンスなのか、はたまた今まで通り払わず、年金受給を諦めるか。
五百万円近くを払って、65歳になった途端に死んじゃったら、もう完全に国の総取りになってしまうし。
いままでこの国民が年金のために納付した「金」というのは膨大な額らしいが、役人による間抜けな投資や、お手盛りの給料、何だか良く判らない莫大な費用を使って建造した施設等などに、かなり消えてしまい、それらの焦げ付いている分は完全に戻ってこないんでしょ。

議員年金や、役人の年金は優良運営されていて、このような焦げ付きもほとんど無いとも聞いたことがあります。
このような事情がありながら、500万円近くを払って、長生きしなかったら本当に馬鹿馬鹿しいし。

で僕のようにオーストラリアに住んでいる場合、オーストラリアの年金を受け取る事は出来ます。
しかし!!!、(この点が日本との最大の違いなのですが)収入や預金などが有る場合は資産テストを受けないと受給資格が無いのです。
つまり60歳を過ぎても何らかの形で、収入のある人は年金はいただけないのです。
しかし、オーストラリアでは日本のように年金を国に収める制度ではないので、支払われている年金は税金収入の中から賄われているのです。

ですから、一般的にはスーパーアニュエーションという制度で、自己責任で積み立てを行い(税制上の優遇処置がある)、引退後にそれを受け取るのです。

ですから、僕のような特殊な場合、日本に500万円近くを払う、はたまたその分をオーストラリアでスーパーアニュエーション用に積み立てるという選択肢も考えられる。

そう考えると、ますますどうするべきか迷ってしまいそうです。
僕は第一次ベビーブーマだったのですが、この時限処置つき改正案で、今僕のようにどうしようか迷っている人は多いでしょうな。
いや、一般の日本人は普通に年金は支払ってきているはずだし、僕のような人間の方が珍しいんでしょう。
そういう意味でも日本の議員さんというのも珍しい部類に入るのかもしれませんな。

 


2004年5月26日

三菱自動車の将来については、オーストラリアでも多くの注目が集まっています。
何しろオーストラリアには三菱の組み立て工場があるので、大量の失業者が出る可能性が有るからです。 
今回三菱はダイムラー(クライスラー)社に見捨てられてしまったわけですが、このニュースはオーストラリアに1980年に住みに来た僕にとっては非常に複雑な心境にさせられます。 

じつはクライスラー社は三菱自動車と1960年代から協力関係にあったのです。 1970年代から1980年にかけて、クライスラー社はオーストラリアでも生産をしていたのですが、オーストラリア市場用に三菱自動車のデザインした車をオーストラリアで組み立て、「クライスラー」というバッジを付け、販売していたのです。 
ちょうど僕がロンドンからオーストラリアに移って来た頃、オーストラリアでの販売不振でクライスラー社はオーストラリアからの撤退を決めたのです。 

で、三菱自動車はその設備などをそっくり買取り、「三菱オーストラリア社」を設立し、それまでクライスラー社のバッジを三菱に変え、日本国内と同じ名前で「シグマ」等を販売始めたのです。
僕がオーストラリアに来て最初に購入した車がこのシグマでした。 
当時僕はクライスラー社を救うために三菱が全て引き取ったのを見て、日本の自動車メーカーの「繁栄」を嬉しく思ったものです。 

あの「大クライスラー社」を、日本の会社が救ってやったという状況だったからです。 その後オーストラリア三菱は、オーストラリア市場の小さな規模のため大儲けはしないまでも、少なくとも5年程前までは、順調でした。ところがオーストラリア製の「マグナ」等の売上がジリ貧に転じ、日本からの直輸入車(四駆のパジェロなど)の販売で、なんとか利益をあげていたのです。

さて、ダイムラー・クライスラー社が三菱自動車本社の筆頭株主になったのも、トラック等の商用車の技術やアジアでの販売拠点確保のためだったと記憶しています。 
ところが近年の三菱自動車の売上の不振は、オーストラリアだけでなく、日本の本社や、アメリカ工場でのセクハラ問題や、ファイナンスの失敗など種々の問題を抱え、とうとう今回ダイムラー(クライスラー)社に見捨てられる結果になってしまったのです。

その昔オーストラリアでは三菱自動車がクライスラーを救ってやったわけですがね。 
これを「日産とルノーの関係」と比較すると、大きな違いですよね。 
カルロス・ゴーン氏によって日産は立ち直ったわけですが、このまま順調に行けば将来、「ルノー本社」が万が一おかしくなっても、日産が救う立場になる可能性も有ると思います。
自動車の世界なんてそんなもんで、主従逆転なんて10年20年のスパンで考えると、起こりうる事で、ダイムラーが三菱をもっと強く育てなかったのは、ある意味ダイムラーのマネージメントの失敗だと思っています。 

ダイムラー社とルノー社を比較すると、マネージメントの考え方の違いというのかもしれません。  
三菱自動車がどうなってしまうのか非常に気になるところではあります。しかし他のメーカーとの合併などなくして、生き残りは厳しいでしょうな。 三菱グループ等が財政的支援を決めたようですが、その何千億円もの資金が無駄にならない事を祈っています。


2004年5月27日

シドニーのあるニュー・サウス・ウエールズ州では干ばつが続き深刻な問題になっていると、僕の日記でも度々書きました。
水源地の水量は減るばかり、とうとう6月1日から現在より厳しい給水制限が始まる事になりました。
庭の芝生や植物、木々への散水は週のうち「日、水、金曜日」の3日だけ、それも朝9時前かもしくは夕方5時過ぎの時間制限付きです。
それ以外にも散水は必ずホースを手に持ってやる、タイマー式の散水器は禁止等、色々制限が有るのです。
庭に毎日水を撒かなければならない我が家にとっては非常に厳しいです。
朝散歩から帰ってきて、水を撒くわけですが制限が始まったら1時間は早く起きなければと。
まあ誰も見ていないのだからと、タイマーで散水器をかけたり、また日中9時過ぎても水を撒いていたらかなりの確率で、インスペクターに捕まってしまうでしょう。
水不足が深刻なため、我が家の周りでも水道局の監視員がしょっちゅうくるまで巡回しているのです。
罰金がいくらだったか忘れましたが、かなりの違反者が罰金を納めているとニュースで報道していました。
(罰金額は確か220ドルで、知り合いも払わされてました)

しかし考えてみると、水不足で庭の植物が枯れてしまっても、我々の生活を脅かすわけでもなく、その点、農家は大変だろうなと女房と話していたら、先週の事、呼び鈴が鳴るので出てみたら、年恰好は40歳ほどのオヤジが門の所に立って何か言っているので出てみると、「果物を売りに来ました。 我が家で収穫したのだが、干ばつで少しでも収入を得るために直接産地からシドニーまでトラックで積んで来ています。 今このご近所で売っています。 安くしますがいかがでしょうか?」と、その容姿といい喋り方といい、まさに絵に書いたような「農夫」が、とても美味しそうなリンゴを手に持ってそう言うのです。

ちょうど女房も出て来て、まあ美味しそうなリンゴね、買ってあげたいのだけど、ちょうど先日グローワーズマーケット(生産者市)で食べきれないほど買ってしまっていて、残念だけど今買ったら捨てる事になってしまうので、と丁重に断ったのです。
その田舎訛りの朴訥とした彼が帰った後も「干ばつで大変そうね、可哀想だから買ってあげればよかったかしら、彼の手にもっていたリンゴ本当に美味しそうな立派な物だったし」と話していたものです。

ところが、
本日のローカル新聞を読んでいた女房が大きな声で「まあ〜!!!こないだのリンゴ、買わなくて良かった!!!」と言うので何事かと聞くと、「農夫を装った詐欺に注意」とタイトルがあり、なんと先週我が家にも来たあの農夫は実は詐欺師だったのです。
その新聞記事を読むと、我が家に来たときと全く同じ口調で注文を取り、リンゴの入った箱をトラックから下ろし、金を受け取ったとたんにすぐにいなくなる。
で、箱を開けてみるとその農夫が手に持っていたのとは似つかない、どうしようもないほどのリンゴが入っているという仕掛けです。

腐りかけのような商品価値がほとんど無い物でも、とにかく一応リンゴが入っているのには間違いないので、警察も動いてはくれず金をどぶに捨てるような結果が待ち構えているわけです。

ひどい事をするもので、人の好意を踏みにじるというか。
しかしこの手の詐欺、人を騙す行為というのはオーストラリアでは結構起きているのではないかと考えます。
油断も隙もあったもんじゃないでしょ。


2004年5月28日

本日は父が他界してちょうど2年目、日本ではこれを「なぜか」三回忌と言うそうで、墓参りをしてきました。
2年間なんてあっという間に経ってしまうものです。

さて、その父の「偲ぶ会」を2001年の10月に日本でやったのですがその時に購入したデジタルカメラについて書きます。 
娘への土産として購入したそのカメラは富士フイルム製のファインピックスというものでした。
娘はたいそう気に入って旅行などには必ず提げて行っていました。
最近になって娘からスイッチをOFFの状態にしても、カメラのレンズカバーが閉じなくなったと聞いていました。
その上、機械式ズームが作動しなくなったのです。 
つまりボタンを押すとレンズが出たり引っ込んだりしていたのが、全く動かなくなってしまったのです。 

幸いこのカメラの場合、デジタルズームと光学式ズームの両方が付いているので、娘はデジタルズームを使用して撮影していたが、やはり不便な時があるのでオーストラリアの富士フィルムへ修理を依頼する事にしたのです。 
買ってから1年半年近く経っている上、日本国内モデルなのでオーストラリアで無償修理は最初から頭に無く、もし修理代が高額な場合は新しいモデルを買っても良いと考えていたので、修理にどのくらいかかるか見積もりを出してもらうためにノースにある富士オーストラリアへ持って行った。 

で、富士フィルムでは、故障内容をチェックして見積もりを出すのに40ドル、それで修理を依頼した場合にはその40ドルはかからない。 もし修理をしない場合には見積もり代として40ドル払うシステムになっているとの事でした。 
さて昨日富士フィルムから見積もりが来て、金額を見たら卒倒するかと思いました。 
なんと!修理に、「475ドル64セント」と有るではないですか。 
オーストラリアでこの手の修理を依頼したら高いだろうなとは予測していたが、まさかこれほどとは思わなかった。 

実は娘のために僕が東京でこのカメラを買った時の支払い金額は確か3万円ほど、つまり今のオーストラリアドルで言うと380ドルほどなんですよね。 
つまりこの修理額は新品を買えてしまった上、なおかつ100ドル近く余るという馬鹿馬鹿しい金額。 
もう唖然としてしまった僕は、即座に修理依頼はせずに引き取る事に。 

しかし今回の事で随分前にも同じ経験をした事を思い出しました。
昔父が日本から日本ビクター製のビデオデッキをオーストラリアに持ってきた。 そのビデオは輸出用のマルチシステムと言って、オーストラリアの240ボルトの電源でも使えるし、日本方式のNTSC及びオーストラリアのPAL方式で録画されたテープを鑑賞する事ができる。
で、数年後に突然うんともスンとも言わなくなったので、シドニーにあるビクターへ修理に持って行った。
当時はビクター・オーストラリアとは言わず、当時の輸入元である「ハゲマイヤー」と言う会社名でした。
しかし当時からすでに日本ビクター本社からの日本人出向社員が何人か働いていました。
現在は名称もビクターオーストラリアになっていると思います。

さて、その時も今回と同じようにまず見積もりをもらって、高くなければ修理を依頼するつもりでした。
ところが、その見積り額はそのデッキをもう一台買えるほどの金額で、驚いた僕は修理を頼まずすぐに引き取りに行った。
確か4万円以上の額だったと思います。(オーストラリアで売っていないモデルだから修理代が高いとの事でした)

その時も修理を頼まなかったので見積書作成代金として80ドル近く払わされたのです。
その見積書には、「ヘッドも交換必要」から始まって、モーター交換などなど思いっきり全てが悪くなっているように書かれていました。
オーストラリアに持って来て確か2年ほどでしたが、オーストラリア方式のも現地で買って持っていたので、ほとんど使用しておらず、その見積もりには半信半疑だったのです。

で、そんなに修理にかかってしまうのならと、もっと安いオーストラリアですでに販売が開始されていたマルチシステムの最新型を購入したのです。
父はそのビデオデッキは日本からわざわざ持って来たのでそのまま捨ててしまうのはしのびないと、その年に日本へ帰った時にまたそれを持って行きました。
そして日本のビクターに見てもらった。
わざわざ自宅までサービスの人が出張して来て、あっという間に修理をして、請求金額はたったの「1800円!!!!!」だったのです。

父からの電話で知った僕は大いに憤慨し、父が日本からオーストラリアに戻ってくる時には必ず忘れずにその1800円の領収書を持ってくるように言いました。
で、数ヵ月後父が日本から戻って来ると即座に僕はハゲマイヤー(ビクターオーストラリア)に行って、日本人を呼び出し事情を説明しました。
日本人を呼び出したのは、その1800円の領収書が日本語で書かれているからです。

まだ買ってそんなに使っていないデッキをこちらに持って来たら「あれも悪いこれも悪い」とビックリするほど高額な修理見積もり出された。
そこで日本に持って帰ったら何と、ただ単に中のヒューズ(マルチシステムなので100ボルト用と240ボルト用にヒューズが二つ有るタイプで、240ボルト用のヒューズが切れていただけ)の問題だった。
メチャクチャな見積もりを出しておきながら、見積作成代として日本での修理費より高い金額を請求された。
この点について説明を求めたいと、怒りをあらわにしながら要求しました。

当時いや、今でもオーストラリアでの家電修理と言うのはメチャクチャいかさまが多くて、保障期間切れの家電を(特にビデオデッキが有名)修理に出すと、本当に簡単な問題なのに、うんと金をとってやろうとばかり、壊れていない所まで直してしまうのです。
その問題であるテレビ局は、シドニーにある何軒かの修理店にわざと簡単な故障(ヒューズとかの)をさせてどんな見積を言って来るか、調査した事があります。

あまりにも酷い結果に、大きな話題になったものですが、僕のこのビクターのデッキも、全く同じ詐欺のような手口で、街の修理屋ならいざ知らず輸入元である会社(ハゲマイヤー、今のビクターオーストラリア)までがやるなんて本当に許せない、いったいどうなっているのだと詰め寄りました。
その日本人はすぐに調査をして、誰が一体その見積を書いたか調査しますと言い、払わされてしまった見積作成代金は僕に返してきました。

実は今回の娘のカメラの場合も、本当に事情が似ていて、富士オーストラリアは実は最近までハニメックス・オーストラリアという会社だったようです。
ですから僕はこのカメラを母が日本に帰る時に持っていってもらい、日本の富士で修理をしてみる予定です。
また同じ結果が出ると僕は予想しています。
オーストラリアで電化製品や精密機器、はたまた車なども、修理に出す時には本当に注意が必要です。
全くモラルが無い所が多いので。

それでは皆さん良い週末を。


2004年5月31日

日本の読者の方からメールを頂き、僕のホームページ内の過去の日記で、5月後半の日記にリンクを付け忘れていた事に気が付きました。
ご迷惑をおかけしました。

さて、すでにご存知の方も多いと思いますが、日本ではまたまたビックリするような法案が提出されています。
ニュースによると、邦楽CDの逆輸入を禁止する著作権法改正案が、いつの間にか並行輸入なども含めて輸入CDを無差別に禁止する法改正案にすりかえられているのだそうです。
 
CD輸入規制に伴うこの時代錯誤的な法案は、いかに官僚が国民のためにではなく企業のために動いているかという証明でもある。 
と書いて、実はオーストラリアでも似たような法律が有るのですよね、残念ながら。
オーストラリアの場合、同じ言語の英語圏(アメリカ、イギリス)から安いCDが大量に入ってくるので、オーストラリアの音楽業界というのは生き残りに長年苦労しているわけです。
つまり、海外の音楽も、オーストラリアの音楽も全く変わりが無い。

日本のように、日本語の音楽と、洋盤というようなはっきりした差が無い。
例えばロックの音楽を聞くにしても、オーストラリア製のロックなのかイギリス製(はたまたアメリカ製)なのかほとんど差がないでしょ。
という事は、例えオーストラリアのバンドが良い曲を作っても、市場が非常に小さいから、CD一枚あたりにかかるコストや総売上の利益など高が知れているわけです。
ですから、オーストラリアの規正法というのは、消費者を無視した業界優先の法律というより、オーストラリアのアーティストを救う、保護する意味合いが強いです。

ですからオーストラリアのCDの値段は安くは無いのですが、しかし個人で海外から輸入する分には全く規制はかかりません。
ビジネスとして大量に海外から輸入して販売するのを規制しているわけです。

長い間日本という国は官僚に牛耳られてきました。
企業のために目を瞑った厚生省は、薬害エイズ等の問題を引き起こしに荷担してきたわけだし、今回のこのような規制法案が出てくるとまたかと感じてしまいます。
東南アジアに輸出されている日本人アーティストのCDは現地の諸物価に合わせて日本より安く販売されている。
それを日本に輸入されたら利益が減ってしまうというので禁止になっているはずです。 (もし間違っていたらご指摘ください)
でそれを個人で輸入するのもいかんと言う事らしい。
また日本で販売されていないようなCDを個人で海外から買うというのも規制されてしまいかねない。

内容はCDとは違いますが、いかに役人が独善的に国民無視で規制法案を作っていくか知る良い例が昔の「大型バイク規制」でした。
昔日本では排気量750cc以上の大型バイクは販売されていなかった。 狭い国内では大型のバイクは必要ない、危ないって言う理由で運輸省が許可しなかった。
乗りたい人間は外国製のバイク(ハーレーや、BMWなど)を買うか、海外でしか販売されていない日本製の大型バイクを逆輸入するしかなかった。 
全くどんなバイクに乗ろうが個人の自由なのに、「お上」が勝手に決めてしまう。 それもバイクなんて乗った事も無いような役人が。 

企業の意向を受けて次々と間抜けな法案を作り出すだけでなく、実は行政指導というような内容で国民に不利益を生じさせている事も多い。 
本当に役人が国民のために動いているなら、三菱自動車のリコール隠しだって、役人がちゃんと目を大きく開けて調査をしていればすぐにおかしいと気がつく内容だった。 
しかし国民の一人二人死んでも痛くも痒くもないが、三菱自動車のような大企業の利益が減ってしまうのは大変だと。 
ところがそういう役人の行動が、薬害エイズでも今回の三菱自動車でも最終的には傷口を取り返しのつかないまでに拡大させ続け、結局は倒産の危機さえ引き起こしかねないと言う、つまり国民にとっても不利、企業にとっても不利と言う結果になってしまう。

別の例では
「MP3」と言うのが広まったら、音楽関係の企業は大打撃を受けてしまうと(特に日本のS社などの強い意向で)なかなか日本製のMP3を楽しめるプレーヤーが出てこなかったのも似たような理由です。 
MP3なんて本当に質の高い「音」ではないと言う考え方も有るでしょうが、それは建前、韓国製などが市場にどんどん出てくるようになってやっと日本の企業も動いた背景が有ります。 
ではなぜ日本の企業はどこもすぐに開発しなかったのか。 
それは行政指導という怖〜い「お上」の影が丸見えでしょ、ですからみな横並びなんですよね。 

今世界中でアップルコンピューターの「iーポッド」が人気を集めています。あの小さな中に何千曲もの音楽が記録され、楽しめるわけですが、なぜにアップルなのか? 
ウォークマンの時代からポータブルプレーヤー大得意の日本企業がなぜ出遅れているのか不思議だと思いませんか? 
あんなもの日本の企業なら朝飯前に作れてしまうはずでしょ。 
つまり表に出てこないある「意図」が働いていて、管理官庁の「お達し」の元、日本の企業は横並びで動けないんですよね。 
だからあんなに出遅れてしまったのです。 
つまり結果として、役人が最も優先しようとしている国益まで損ねる結果になってしまっている事が多々あるわけです。 

今やITの発達で、役人の古い頭では理解できない時代になってきてしまっているのに、いまだ日本を牛耳っているって、ちょっとまずいんじゃないんでしょうか。 


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