この日記はバルセロナにいる時に書いた分で、アップするのを忘れていたので今日の日記に。
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資本主義が進み過ぎて多くの問題が露呈し始めた21世紀、特にマネーゲームで社会のごく一部の人々が気が遠くなるような儲けをあげたり報酬を受けたりが当たり前になり、貧富の差が広がりミドルクラスが減り、ほんの一握りの富裕層と多くの貧困層で社会が形成されるようになり、現状に不満を持つ国民は増えるばかり。
もうこのような状態が二十年以上も続いて、出口の見えない社会状況に。
ずっと成長を続けてきた中国においても日本が1978年から1980年代に経験したバブル経済の崩壊を起こし始めた。
昔の日記に「歪んだ金融自由主義(資本主義)は人間を幸せには出来ない」と書いた時に、新しい資本主義例えば自由資本主義ではなく社会主義的な資本主義に移行しなければきっと破綻の時代が来ると書いた。
最近僕はイーロンマスクの行動を見ていて、ひょっとすると彼がこの金融資本主義をひっくり返すのではと思い始めた。
この日記を読んでくださる方々で、どれほど詳しくイーロンマスクの思想や行動などを理解している方がいるか不明だが彼は電気自動車を作ったりロケットを飛ばしたり、Twitter(X)を買収したり、脳にチップを埋め込むニューラルリンクという事業を始めたり、スターリンクという宇宙からのWi-Fiサービスを始めウクライナに無償で提供したりは彼の思想に基づいて行動しているというのをどれほどの人が理解できているのか。
僕は2015年にテスラ車を購入したことにより、彼の思想が僕の想像を超えて、完全に既存の自動車メーカーとは根本から違うということに気がついた。
彼にとってはテスラという自動車会社を作った目的は一般の起業家のように、車を生産し売り上げを伸ばし利益を生み出し、株主などの投資家にも利益を還元し世界有数の自動車メーカーになるというようなのとは完全に別のものだとテスラオーナーになってすぐに気がついた。
簡単な例で言うと、それまで乗っていたトヨタ製自動車のオーナー時代には保証期間中は定期的にサービスを受けなければ保証を失うと言われ僕のように年間3〜4千kmほどしか走らないのに定期点検サービス費を「お布施」させられていた。
べつにトヨタだけでなく日産でもメルセデスやBMWのドイツ車でも同様なシステムで新車販売ではそれほどの利益が得られないディーラーのためにサービス料金で儲けを出すというシステムがもう半世紀以上続いていた。
なので僕もその習慣でテスラに乗り始めてから当然のようにまる一年が経過しても車は整備が必要ですとのメッセージも表示しないしで不安になり、テスラのサービスに電話をして「もうとっくに1年を過ぎてしまっているが初回点検などは必要無いのか?」と問い合わせると、「何か不具合が出ているのですか?」と聞かれ「もし何もなければ車から何かメッセージが出てサービスに持っていくようにと表示されたらご連絡ください」と言われた。
その時にはEVだから点検しなければならない点数も少ないので新社納入後の最初の一年点検などは必要ないのかもと思った。
とにかくサービスで儲けようとする姿勢が皆無で、不具合が出ない限りまた何かのメッセージが出ない限り持って来なくとも良いと言うので、僕はそのような場合「整備を受けていなかったからという理由で保証を失ってしまう事は無いのか?」と問うと、「ご心配無いです保証を失うような事はありません」と。
そうかテスラはサービスで儲けようなんてサラサラ考えていないのだと理解した。
それどころか毎月のようにWi-Fi経由でアップデートが行われてこれが全て無料(確か永遠に無料)
テスラという車のオーナーになったことによってイーロンの思想というのが見えるようになった。
つまり持続可能な社会の構築のためには必要の無い定期点検などで儲けようなんてサラサラ考えていない。
つまり自社の車テスラが他を押しのけて沢山売れれば良いという考え方では無く、EVが普及するのを目指しているので自前の特許も公開する。
逆に僕が使っていたトヨタのディーラーのサービスは、特にワイフが定期点検に持ち込んだりしたら完全にカモ状態にされ(女性ユーザーのカモ)やれアライメントが狂っているから調整が必要だとかけっこう新しい(僕がサードパーティ製を使って装着してまも無い)ワイパーブレードの交換が必要ですとか定期点検基本料金以外にも色々上乗せして儲けようとするのが当たり前のようだった。
なのでテスラはEV車の普及のためにかなりの部分の特許も公開しているし、全て自前で建設した充電器(スーパーチャージャー)も他社のEVが使えるようにしている。
他社を蹴落としても自分の会社の競争力を上げて世界一のEVメーカーになるんだとか、世界をテスラで制覇するなんて考えていないんですよね。
従来の資本主義にドップリ浸かってきてしまった人間には理解するのが難しい。
他にもスペースリンクやロケットビジネスにしても書きたい事は山ほどあるが、つまり彼はレベルの低いベンチャー企業を立ち上げて成功したら高級スポーツカーや別荘をいくつも買って喜んでいるような次元の人間では無い。
彼の行動や発言からアンチも大量にいるが、少なくとも利益追求型の今までの会社では無い。
無いからこそトヨタなどが大いに焦っているんでしょうね。
儲けを出すつもりも必要も無いそんな企業が出て来たら従来の資本主義や金融主義が崩れていく可能性は大いにある。
なのでアンチが多い。
消費者も安く性能が良いという製品を購入の決め手にするのではなく、例えば少々高くても再生エネルギーで作る電力会社と契約するなんて人が出てくるし、生産時にCO2を出さない方法が使われたなんて書かれた製品を見ると、世の中には人類の未来を考える人が増えている証拠で、公害を出しながらでも安く生産された製品を避ける風潮が強まっていくのではないか。
欧米ではトヨタのEV化への取り組みの遅さ(というよりEV化を遅らせようと米国でロビー活動をしたり)が批判の対象になり「ブランド・イメージ ダウン」になっているという事実は日本にいる人達には伝わり難いのだろうなと。
利益追求を主に、株主への配当を考えるより人類の未来を考える企業が受け入れられ始めると、歪み始めた資本主義が変化する可能性が出てくると考えます。