世界で汚職防止に取り組む米国のNPO法人「トレース・インターナショナル」がこのほど発表した2024年版「贈収賄危険度」ランキングというニュースを見て。
「汚職の少なさ世界ランキング」で当然のように毎年上位にランキング入りしているのは北欧の国々なのは分かるが、日本が世界ランキングで10位というのと、何と上位ランキングで北欧の国に続くのがオーストラリアで世界5位という表を見て、いささか驚いた。
まあ確かにオーストラリアでは賄賂などを要求なんて少ないだろう(減っている)とは思うが、しかし不動産関連では土地開発などでディベロッパーと地方自治体の役人との癒着や地方議員の影響に関する不正は時よりニュースになる。
不動産ディベロッパーなどは開発計画許可を最寄りの役所から受けなければ進まないので、汚職が起こりやすい業界ではある。
そもそも不動産ディベロッパー達は(特に中小企業の)荒っぽいことをやる。
取得した再開発用の土地にある建物にヘリテージオーダー(歴史的な価値で建て替えなどの制限)などが付いていると、「なぜか」誰も住んでいないその建物から漏電などにより火災が起きて全焼してしまい、守られるべき由緒ある建物は灰となりディベロッパーが思う存分新しい建物を建設してしまうとか。
また新たに建てた建物の前には樹齢何百年というような大木が道路に有り、せっかくウォーターフロントなのに見晴らしがその大木によって遮られている場合などはそれが建物内では無く公共の道路に生えている木でも「なぜか」急に枯れてしまう。
大木が無くなったおかげで、素晴らしい見晴らしの建物になり価値も上がる。
誰が見てもミエミエな事なのだが、犯人が捕まらない限り誰も罰せられないんですよね。
この手の出来事はシドニーに住んで44年になるが数多く見て来た。
確かに政治家の汚職は減っては来ているが相変わらず不動産ディベロッパー関係では無くならないですね。
なのでオーストラリアが北欧の国以外ではトップにランクしているってちょっと驚きではありますが、しかしディベロッパーの所業と汚職は別の場合(木が枯れるとかは)なのでランキング付の評価には入らないんでしょうね。
地元の区役所は何もしないというのは置いておいて。
新たに空港建設のプロジェクトが持ち上がった時にはとっくにその予定地の周辺は政治家と繋がりのあるディベロッパー関連の会社が買収を終えていたりというような事は確かにオーストラリアでは少なくなっているのかも。
そういう意味では日本がアジアの中でトップランキングで世界ランキングで10位って、その方が驚きかな。
アメリカのように二大政党制でトップが変わると役人のトップもガラッと総入れ替えなんてのが起きる場合と違って、日本では長年自民党のほぼ一党独裁的な時代が長かったので、既得権益が「美味しい分野」をしっかり握り、直接的な賄賂などが無くともガッチリと既得権益と結びついた政治家がそのシステムを守り続けて来たので、汚職の評価の基準に入らないだけかもしれない。
今度の兵庫県知事選を見てても「天下り」や「港湾関係の利権」「新庁舎建設に絡む美味しい建設利権」などなどを斉藤元彦知事がことごとく覆し始めたのが県知事職を追い出された理由でしょ。
まさにミエミエで、このような事情を見ていると兵庫県だけの問題では無いのは明らかで、日本が世界10位ってのも何だかなあと感じてしまいますね。