最近は何度も日本を訪れているのですが、この日本の夏特有の「高湿度」はとても久し振りに感じます。
ここ10年以上、この時季には日本に来ていなかったのかもしれない。
シドニーの夏でもたまに湿度に高い日はあるし、3ヶ月もいたスペインでも暑い日は有ったけど、この湿度は独特ですね〜。
同時に子供の頃の記憶が蘇ってくる。
ミーンミンミンと蝉が鳴いて、蚊取り線香の香りが漂い、夏休みに母の郷里山口県で過ごした日々。
なんかとても懐かしいです。
さて、
東京に着いて2日目、キッチリ「時差ボケ」にやられてます。
午前中はボーッとしてるし、夜中には目が覚めてしまったり。
で、あまり動くとシンドイので出かけても早めに帰って来てしまう。
幸い東京は例年に無く梅雨明けが遅れているらしく、温度自体はそれほど上がっていないんですけどね。
で、旅行中から書こうと思っていた、テスラの自動運転についてを今日の日記にします。
なので車に興味の無い方は面白く無いと思うのでスルーが良いかも。
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テスラの死亡事故について
今回の旅行中、確か5月中だったかテスラの死亡事故のニュースを見た。
それについて、事故を起こした同じ車のオーナーであり、オートパイロットを頻繁に使用している僕の意見を書いてみたい。
今回の事故はアメリカで起きた。
詳細は不明だが、オートパイロットを使用中の事故というのは確からしい。
どうやらオートパイロットを使用してハイウエイを走行中、白色の(これが結構重要)大型トレーラーが横道から出て前を横切ったために、止まり切れず大型トレーラーの側面に追突し車体がトレーラーの下に潜り込む形で、運転席を直撃してしまったようだ。
明るい太陽の反射と、真っ白に塗られたトレーラーの側面が前方を横切っているのをドライバーも見落としたのか。
とにかくブレーキの遅れで相当な速度で激突している。
まずここで僕が感じたのはどこまでこのドライバーが現在のオートパイロットのレベルを理解していたのだろうかという疑問。
僕はテスラモデルSに搭載されているオートパイロット(自動運転)は素晴らしいとは思うが絶対に過信はしていない。
というのも今のオートパイロットの限界を理解しているから。
亡くなったドライバーがどこまで技術的な理解を持っていたか不明だが、実際にオートパイロットを何度か使用してみれば、自ずと(あくまでも現在のレベルの)テスラに搭載されているオートパイロットにどこまで「運転を任せることが出来るか」は判るはず。
もしそのドライバーが目の前に迫り来る(前方を横切っている)トレーラーを認識しているにもかかわらず、テスラが勝手に減速してくれるだろうと考えて最後の最後まで(つまり手遅れになる時点まで)自らブレーキペダルを使用したり、ハンドルで回避する行動を取らなかったのなら、それは認識不足、自己責任でオートパイロットを使用している以上テスラを責める事は出来ない。
または、全く手遅れになる時点まで何か別の事に熱中していて気が付かなかったのかもしれないがこれは誰にも判らない。
亡くなった車から携帯型のDVDプレーヤーが出てきたとか云々も?
世の中には(テスラの宣伝の仕方が悪いのかも知れないが)メカオンチで、新しい技術をよく理解せずに「盲信」してしまう人が居るのも確か。
例えば今のデジタルカメラは初心者用の廉価なのでもオートフォーカス装置がついているのは皆さんご存知のごとく。
初期のオートフォーカスと比べると技術の進歩は素晴らしく、シャッターボタンを押すとピッピっとフォーカスが自動で合ってピンボケの無い写真が撮れる。
しかしそれは100%ピンボケを防いではくれない。
カメラに搭載されているピントを合わせるシステムは、ある条件下では全く機能しない。
僕が持っているカメラの中でも最も高価なプロ用のニコンD4というカメラでさえ、ピントが合わせられない場合がある。
それは色に変化の無い、例えば何も映りこんでいない真っ白い壁に向かって撮影しようとしたり、ファインダー一杯に白い紙を撮影しようとすると、ピントを合わせる手掛かりが無くなり、カメラのピントは行ったり来たりして迷う。
今回の事故は前方を横切ったトレーラーが真っ白で車体の横貨物部分には何も文字など
が書かれておらずまさに白い壁同じ状態だったらしい。
そうなんです今回の事故はそこが重要なんです。
テスラのオートパイロットは前方の物体を認識するのに、車載のカメラとバンパー周りに搭載されたソナーの両方を使用しているが、ソナーはせいぜい十数メートルほどで、高速で走る車の場合、先に認識するのはウインドウスクリーンの中央上部に搭載されているカメラの役割。
そのカメラはデジカメのオートフォーカスと同じようなシステムで物体を認識していると思われる。
白い壁のような大きなトレーラーをカメラが認識出来なかったのだと考えられる。
毎日のようにテスラのオートパイロットを使ってみた僕の感想としては、まずオートパイロットは車載のコンピュータ・プロセッサーCPUの速さに左右されるというのを知るべきだと思う。
例えばオートパイロットを使用してかなりの速度で走行中、急なカーブが現れた時に、カメラが路面に描かれている白線の曲がり具合などから道路が曲がっていると判断してハンドルを切り始めるまでのタイミングが、車の速度とカーブの曲がり具合では時間的に追いつかない場合があると知るべき。
オートパイロットでハンドル操作お任せにして走っていると、自分ならすでにハンドルを切り始めているタイミングよりもコンマ何秒か(車載CPUが計算に要している時間分だけ)遅いと感じるはず。(僕も最初はドキドキしてしまった。 このまま壁に擦るのではとか)
速度がそれほど上がっていない、もしくはカーブのRがそれほどキツくなければ、たいして遅れ気味だとは感じないが、特にカーブがきつくなおかつそれがトンネル内の場合は、自動ハンドルの切り始めの遅れで、車体がトンネルの壁にかなり近づくのでヒヤッとする事がある。
そういう経験や、カメラのオートフォーカス・システムなどの知識が有れば、たとえオートパイロットを使用していても常に注意を払っている必要があるのは理解出来るはず。
本当の意味でのオートパイロット、つまりが運転席にいる必要が無いほどの自動化が実現するには、まず最初に必要なのは道路の整備だと思う。
つまりオートパイロットのための路面上の車線の描き方、そして交差点などの一時停止の看板もオートパイロット専用の、絶対にカメラが見落とさないデザイン(今の標識は人間の目に認識させるものだから)例えばSTOPの看板ではなく、なおかつ信号機の有る交差点に近い路面上に一時停止させる独特な線を描くとかの方法。
また信号機のある交差点では、青、赤、黄色の色だけでなく特殊な周波数を出す信号機などの設置が必要になる。
またはLEDの波長をオートパイロット用に特殊な物にするとか。
つまり自動車メーカーの努力も必要だが、政府が整備をしなければならない事の方が多いと思う。
僕の昔の日記に画像認識システムや人工知能の自動学習システムの素晴らしさについて何度か書いた。
それらのテクノロジーの発達は物凄い速度で進んでいるがしかし、オートパイロットに関しては道路の整備が整わなければ難しい面が多い。
毎日のようにテスラを使っている身としては、今回の事故で見当外れの批判に晒され、開発速度が鈍ってしまうのが心配ですね。
まだまだオートパイロットは開発初期、それを使用するには自己責任は当然で、メカついての知識を持つ必要が最も大事だと思います。
メカオンチの僕のワイフなど今回の事故を知るまで、テスラは全て自動でやってくれるものだと信じて疑わない人だったが、そういうタイプの人間もけっこう多くオーナーになっているのかも知れない。