日本方式のハイビジョンの時のように

日本のリニア・モーターカー新幹線(この超高速の輸送手段の正式名は「中央新幹線」と呼ぶらしい)の開発を見ていると、どうも日本方式(NHK方式)のハイビジョン方式にこだわり続けたために、デジタル化で欧米に遅れをとってしまった当時を思い出されてしまう。

いったい何年、いや何十年もかけて研究開発を続けていたのか、僕が生きているうちに本当に実用化されるのだろうか。
すでに運行計画まで出来ているようですが。

というのも、テスラのイーロン・マスクの唱える「ハイパー・ループ」が2018年の旅客輸送を目指してテストを開始しているそうだが、ロスアンゼルスとサンフランシスコ間の610Kmを30分で結ぶという。
(注: イーロン・マスク氏の計画は数年サバを読むのは有名なので、2018年という事はないはずですが)

このハイパー・ループは時速1200Kmを想定しているらしいが、リニアモーターカーはせいぜい時速600Kmを超えた程度。
超高速リニアモーターカーの研究開発費が今までいったいいくら注ぎ込まれたのか知らないが、実用化までの時間がかかり過ぎ。
ハイパー・ループ構想が出たのは2013年でもうここまで進んでいる。

欧米でデジタル放送が出て来てもまだ、NHKと官が一体となって開発を進めていた「ハイビジョン」にこだわり続けた理由は、とにかく「ここまで開発費をかけたのだから簡単には捨てられない」というものだった。
1994年に郵 政省の江川晃正放送行政局長がデジタル化への切り替えの勇断をしなければもっと遅れていた。
この決断にはNHKから相当の反発があったらしい。
しかし、だいたいNHKのハイビジョンって基本的にアナログ方式だったのですから、今考えたら実用化がされたとしても当然長続き出来ないはずだった。
スパッと頭の切り替えのできない守旧的発想が日本のデジタル化を遅らせた。

ハイパー・ループは中東のドバイ~アブダビ間にも導入する計画も動き出した今、かなり現実味を帯びてきた。
本当に日本のリニアモーターカーは将来の輸送手段として、日本以外にも広まり、その技術を輸出することによって今まで掛けてきた膨大な開発費を取り戻せるのか。

技術的に、建設コストや運営費用もハイパー・ループの方がはるかに安価らしい。
日本の超高速リニアモーターカーは液体ヘリウムや窒素を使った冷却方法(実際にはこの冷却方法が取られるかは不明だが)で、磁石の力で車体を浮かせるとのことだが、これにはすごい量のコストが必要とされる一方、ハイパー・ループは違う方法を取るために、コストも低いという記事を読んだ。

どちらが優れているのか?
はなはだ疑問になってきていると思うが、日本の超高速リニアモーターカー関係者は、絶対にハイパー・ループを認めたく無いでしょうね。

アナログのハイビジョン化にこだわり続けた失敗の経験を元に、超高速リニアモーターカーでも今一度検証し直す時期に来ているのでは無いかと思います。
下手すると超高速リニアモーターカーは日本でしか走っていないガラケーならぬ「ガラ列車」となってしまうのではと。

admin について

海外生活51年の「浦島太郎」状態のおじさん(いやもうジジイですね)がやっています。 1974年に東京からロンドンへ。 現在はシドニー在住です。 2017年から年に半分はバルセロナに住み始めオーストラリアとスペインの間で渡り鳥人生。 海外に住んでみたい、老後は海外でリタイヤと考えている方にお役に立てれば 幸いです。(フロントページにある景色は我が家から見えるシドニーハーバーです。 シドニーの中心街や右手にハーバーブリッジやオペラハウスが小さく見えますでしょうか) 私に連絡を取りたい方は上のプロフィール内にあるようにFBのメッセンジャーをお使いください。
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