ハイパー・ループの話を書いた時に、最近の開発の現状を調べていて、アメリカの民間企業の強さを改めて、思い知らされた。
イーロン・マスクがハイパー・ループの構想を2013年に発表して以来、現在は4つの民間企業(その一つはMITマサチューセッツ工科大学系なので民間企業では無いが)がお互いに競争しつつ、実用化に向けて動いている。
そして最初にイーロン・マスクが想定していた車両浮上方法をエアーベアリングでは無く、受動的磁気浮上をハルバッハ配列という手法を使う方法の可能性が出てから、実現に向けての大きな「ブレーク・スルー」になろうとしているらしい。
この方法だと、日本のリニアモーターカー(中央新幹線)のように超電導磁石のために、高価な液体ヘリウムや液体窒素での冷却方法なども必要無い。
(最近のJRリニアでは別の冷却方法に移行しているらしいが)
アメリカという国は、官よりも民間企業が豊富な「投資家」からの資金を元に、どんどんと新しいものを創り出している。
民間企業というのは、目先の利益にどうしてもとらわれがちなのは、株主の力が大きいからで、即儲けが出ないようなプロジェクトはなかなか予算も取りにくい。
しかし、グーグルやアマゾン、フェイスブックなどの比較的年齢の低い創業者が、「絶大な力」を持って判断を下せるような企業の多いアメリカではでは、将来を見据えた投資判断がどんどん決定されて動きだす。
日本は「官」の協力のもと、ハイビジョンの場合はNHK、リニアモーターカーの場合はJRという、一般的な民間企業とは違うところがやっているのだが、どうしても官僚的及び保守的になり、柔軟性や発想の転換に乏しいし競争相手もいない。
ソフト・バンクの孫正義氏のようなビジネスマンは日本ではもっと必要なのだが、決してメディアも官も「好意的では無い」ですよね、日本では。
すでに運行計画が決まって動き出している日本の超高速輸送手段ですが、ハイパー・ループが現実的になったら、JRが海外に輸出出来る時代が来る事は無いでしょうね、残念ながら。
シャープや東芝の現状を見ている僕にとって、日本企業の斜陽化は気が気ではない。
このハイパー・ループについても僕の予想が間違っている事を祈るばかりですね。