今年も早いもので、今週の週末は日本F-1GP。
先週に行われたF-1のマレーシアGPで、オーストラリアのドライバー、ダニエル・リカルドが優勝して僕もホッとしている直後だけに、鈴鹿でもと期待大。
やっとレッドブルティームはリカルドに借りを返しましたって感じです。
この「借りを返した」というのをご存じない方に説明すると、↓
相変わらず今年もメルセデスがブッチギリで強いので、「競走」という意味では面白く無い最近のF-1レースが続いていますが、それでもモナコのようなエンジン出力にあまり左右されないレースでは運転技術の差がタイムに影響をするので、各マシーンの差が縮まって面白いレースになる。
アイルトン・セナがモナコで何度も優勝しているのもそれが理由。
セナはデビューしたばかりで全く競争力の無い2流マシーンを操り、雨のモナコで優勝しかけた事もあった。
「モナコ+雨」なんて状況はドライバーの力量だけがものを言うといっても過言では無い。
当時の自動車連盟のワンマンボスだったバレストールが、同じフランス人のドライバー(その時にトップを走っていた)アラン・プロストに勝たせるためにいきなり赤旗を出して、レースを終了させてしまったという事もあった。
今年行われたモナコではリカルドが最強のメルセデスを抑えてポールポジションを獲得、決勝でもトップを独走中に1回目のタイヤ交換でピットイン。
ところが何と交換するべきタイヤが見つからないなんて、現代のF1では考えられない、まるで草レース以下の事態が発生、ピットアウトまで時間が掛かって、コースに戻った時には2位を走っていたメルセデスのハミルトンに抜かれてしまった。
現代のF-1レースではピットインでタイヤ交換は考えられないほど短時間で行われる。
4本のタイヤを交換するのに速いティームは2秒ほどで終わってしまう。
そんな時代に「あれ〜、タイヤが無い!」なんてやっているなんて、まさに何か冗談ではないかというような状態だった。(ピットが異常に狭いモナコだったからという話だが)
モナコというコースは市街地コースなので、一旦抜かれたらマシーンによほど大きな差がない限り絶対に抜き返せない。
結局ダニエルは優勝を逃し、表彰式での彼の落胆ぶりは痛々しいほどだった。
そしてその後、僕らがスペイン滞在中に行われたバルセロナでのスペインGPでも、ティームの作戦ミスで同じティームのフェルスタッペンが優勝という事態が発生してしまった。
確実にダニエルの方が速いタイムで、予選でもスタッペンよりも上だったのに、タイヤ交換のピットインのタイミングをティームは間違えて、フェルスタッペンが優勝となった。
スタート第一コーナーでメルセデスの2台が絡んで、レッドブルが優勝するチャンスが出た時に、またまたティームのミス。
同じティームのフェルスタッペンの優勝なのでいちおう表面上は祝福していたが、心の中は穏やかではなかったはず。
で、マレーシアでもバルセロナのようにレッドブルが勝てるようなコースでは無かったので、レース前にはメルセデスのブッチギリの一位二位との予想が、ロスバーグがヴェッテルぶつけられ後退、一位で独走中のハミルトンがほぼ優勝確実という状況の中で突然のエンジンブロー。
まさにバルセロナのようにレッドブルにチャンスが回って来たのだが、今回もティームがフェルスタッペンに早めに2度目のタイヤ交換をしていて、タイヤが新しい分その時点でダニエルよりもタイムが良く、そのまま行ったらフェルスタッペンがダニエルを抜いてまたまた優勝をさらってしまう状況が発生していた。
レッドブルはティームオーダーを出さないのをポリシーとしているので、このまま行ったら(ハミルトンがリタイヤする前の時点で)フェルスタッペンがダニエルを抜いてしまう状態だったが、エンジンブローを起こしたハミルトンのマシーンがコース脇に停車しているのでイエローフラッグコーションになり、バーチャル・セーフティ・カー状況が発生、それを機会にレッドブルティームはわざと2台を同時にピットインさせてタイヤ交換をした。
その時点ではダニエルがフェルスタッペンの前を走っていたので、(一度に2台のタイヤ交換は出来ないので)2台同時にピットに入って来れば、後ろにいるフェルスタッペンはダニエルのタイヤ交換が終わるまで待たされる事になる。
その時点でフェルスタッペンはこれはティームが強制的にティームオーダーを出し、ダニエルに借りを返す状況を作り出した意図を理解し、結局残り周回をそれほど過激に攻めず、2位に甘んじたようだ。
レースを観ていた僕はレッドブルが2台を同時にピットインさせたのには驚いたが、即「あ、これはダニエルの優勝を確実にさせるためだ」と理解した。
レース後にテレビ解説者達も「借りを返す」処置だったのではとティーム監督のクリスチャン・ホーナーにインタビューしていたが(一応否定していたが)、まあ誰が観てもそういう処置でした。
ダニエルにとってせっかく優勝のチャンスがあっても、自分のせいでは無く優勝できないという不運が重なる年だったが、やっと(何と2年ぶり)に優勝を手にしましたね。
今年はそうとう精神的にクサっていたダニエルですが、これで「気分一新」鈴鹿でもお立ち台の真ん中に立ってもらいたいですね。