この日記で触れたことがあるかどうか記憶に無いのですが、僕の中学から大学まで一緒だった同窓生がシドニーにいる。
彼は僕よりも前、確か1970年か1971年に日本から旅行でオーストラリアに来てそのままオーストラリアに住んでいる。
彼の名前「F」君は偶然僕の家から車で7ー8分の所に住んでいるので、定期的に一緒に飯を食っている。
定期的といってもコロナ禍が起きる前でもせいぜい2ヶ月に一度くらいで、お互いリタイヤして旅行をするようになってからはすれ違いが多く、会う回数は年に数回だったが、今年は完全にオーストラリアに閉じ込められてしまったので、ヒマを持て余し前よりも会う回数は増えている。
彼もオーストラリア人と結婚しているので、同じ様なカップルということでいつも4人で一緒にディナーをする。
さて先日そのF君夫婦が我が家での食事に来た時に、(まあいつものことなんですけど)F君と昔の同窓生の話になった。
彼の方が(日本にもアパートを所有していて定期的に日本に行っているので)我々共通の友人や同窓生の情報に詳しい。
僕らの様な高齢になると、残念ながらけっこう「欠けていく」人が多い。
「えっ!彼も亡くなったんだ」なんて暗い話になってしまう事もしばしば。
その晩の話題でH君(やはり中学から大学までの同窓生)の話題になったのだが、お互いその彼の近況は長い間不明だった。
4−5年前だったかに僕は僕の大学の同じ科目を専攻した組の同窓会に出た時に「H」君も出席していた。
その同窓会ではかなりの人数が参加したのだが、残念ながらH君とはゆっくり話す時間も無いまま同窓会はお開きになってしまった。
アメリカの映画で「アメリカン・グラフィティー」というのを覚えているだろうか。
僕が18歳になった(大学入学の年)1965年頃、クルマ好きの友人達がいつも集まるガソリンスタンドが等々力に有った。
夏休みになると、そのガソリンスタンドを我が物顔で占領し自分達の車をリフトに挙げて、エンジンをチューニングしたり車高の改造をしていた。
毎晩のようにスタンドに集まって、まるで自分が経営しているように、好き勝手やっていた。
その時代が懐かしいので僕はそのH君に連絡をした。
電話番号は持っていたので、オーストラリアからかけて、LINEかスカイプでビデオトークで昔話をしたいと思った。
ところが、、「いや〜、俺そういうの得意じゃないんだよね、、、LINEもやっていない」と。
じつは上記のF君もオーストラリアに半世紀も住んでいるのにIT関係は全く疎く、「ビル・ゲイツ? 誰それ?」というレベル。
なので彼にメールを送ってもほぼ間違いなく返信が無く、代わりに電話がかかってくる。
H君に昔の写真をデジタル化したので、電子メールで送りたいと思うのだが、アドレスは有るの?と聞くと、電子メールアドレスなら持っているという。
それならと何枚かの中学校高校時代の写真や、まだ紹介していなかった我が家族などの写真も入れて送った。
同時に等々力(尾山台の方が近かったかも)のESSO時代の思い出話しなどもたくさん書いて。
ところが、、、まずそれに返事が来るのが4日はかかる。
そして返事の内容は「田部くん、ありがとう。写真貴重」だけなんですよね。
それも田邉を田部に変換間違いしているし、もう文字入力にメチャクチャ四苦八苦しているさまが目に浮かぶ。
なので、そちらの写真も見たいと電話で話した時に「携帯は会話だけしか出来ないんだよね、写真を添付?なんて言われても」と。
僕が連絡して来たのが迷惑であまり関わりたく無いというのかと思えるほどだが、彼は「コロナが終わったら是非日本に来てくれ!会いたいので空港に迎えに必ず迎えに行くから」と何度も念を押してきたくらいなので、完全にIT系が苦手で短い返信しか出来ないのが分かる。
じつは僕の同年代の日本人って、オーストラリアに住むF君も同様にもの凄くITオンチ。
これは何度も僕がこの日記で書いているように、「日本語」が第一言語の上に、日本政府の英語教育への「大変な遅れ」が原因なのです。
まず僕の年代は学校に通いだしてからキーボードを使うなんて機会が無く、英語教育も中学に入ってからでヒヤリングなどは無く、非常にレベルの低い英語教師が教えていた。
中学の授業で英語教師が教科書に書かれている「Ping Pong」を「ピング ポング」と完全にグの発音が分かる(というかグがむしろ強調されているような発音)で読むのを生徒が「先生、ピンポン」と“グ”は発音しなくとも良いのでは?」と言うと、その先生焦ったように「これで良いのだ」と。
生徒はKing Kong キングコングじゃ無いのだから、「Hong Kong (香港)」だって「ホングコング」なんて言わないし、と。
そんな時代だったのですが、インドや中国、台湾など英語が第一言語では無い国が取り組んできたIT化に伴う教育と比べると日本は完全に遅れをとり、今の日本経済の斜陽化に拍車をかけている。
オーストラリア人やイギリス人、そしてアメリカ人の同年代を見ると、日本人との比較では月とスッポンほどの差が出ている。
オーストラリア人でもメカオンチでビデオの録画予約も苦手なんて人は少なくないとも思うが、少なくとも彼らは子供の頃から(英語であるゆえに)あの重い機械式のタイプライターからキー入力を学んでいたのが今の大きなアドバンテージになっている。
もちろん僕がロンドン時代から仲良くしてもらっている、海外に住んだ経験のある友人達は上記のような事はありません。
まあスマホが発達していけば日本人で文字を打ち込むのが苦手とかは減るんでしょうけど、そもそも僕らの年代のIT関係が苦手で頭の硬い人間が政治のトップにいるので政府の方針でIT教育に力を入れるとか期待薄、まさにこういうのを「老害」って言うんですよね。
そういう年齢の僕も気をつけるようにしています。